ぶらぶら人生

心の呟き

小林一茶に関する本二冊

2019-01-08 | 身辺雑記
 大晦日から昨日にかけて、小林一茶に関する本を二冊読んだ。

 左 宗左近著 『小林一茶』(評論)
 右 井上ひさし著『小林一茶』(戯曲)


        

 * まず、井上ひさしの戯曲について
 私は、戯曲に関しては、どうも上手な読み手とはいえないようだ。
 カバーの裏には、「………何重にも施された仕かけによって、おかしく哀しく敬虔に俳人一茶の半生を描き出す傑作戯曲」と評してあったし、第14回紀伊国屋演劇賞個人賞受賞、第31回読売文学賞(戯曲部門)受賞とある。評価の高い作品なのであろう。
 が、会話とト書きで表現される戯曲に、どういうわけか魅力を感じない。舞台を見ても、小説を読むような面白さを私は感じることができそうにない。私の単なる好みなのか、嗜好の偏りからくる欠陥なのか、それはよく分らない。
 この本に添えられた「解説」(扇田昭彦)の文章には魅力を感じ、筆者について調べたりもしたのだが……。
 勿論、扇田さんは、井上ひさしの良き理解者である。

 * 宗左近の『小林一茶』について
 数多くの句を取り上げ、それぞれの句に対する作者の思いが明快に書かれている。
 新年・春・夏・秋・冬の章を設けて。
 とりわけ、終わりの二章[一茶の世界][一茶の位置]が面白かった。
 まず、芭蕉、蕪村、一茶のそれぞれの名句をあげ、三者の固有の特性について述べ、さらに川柳や自由律俳句の尾崎放哉や山頭火などの句を採り上げつつ、一茶の句の特色を浮かび上がらせているのが面白い。 
 確かに、一茶の句は、芭蕉とも蕪村とも、その味わいがかなり異なる。そして、一茶の句の世界は、川柳や自由律俳句への繋がりを暗示しているとの見解が示されている。なるほどと頷かせる説得力があった。


 田辺聖子の『ひねくれ一茶』は、出版当時(1993年)購入して読んだはずである。ところが、書棚のあるべき位置には一冊分の隙間があり、その本は見つからない。私の悪い癖で、読みなおそうと取り出し、どこか別のところに置いたらしい。

 今日、一茶について書かれた本を調べたところ、藤沢周平の著作にも『一茶』があることを知り、早速アマゾンへ注文した。ついでに、探すより求めた方が早いと思い、田辺聖子の『ひねくれ一茶』(文庫本)も追加注文した。
 11日には、届くことになっている。
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