ぶらぶら人生

心の呟き

行く秋の草花

2010-11-14 | 散歩道
 海辺に行く道のほとりには、行く秋の草花が揺れていた。
 ススキは、いかにも日本の秋の風情である。

       

       

 赤い実、黄色い実。なんの実だろう? 
 それぞれの実りの姿。

       

       

 蔦紅葉も美しく。

       

 タンポポの軽やかな冠毛。黄色い小さな菊は、イソギク? 

       

       
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晩秋の海

2010-11-14 | 散歩道
 暖かな天気に誘われて、ぶらりと外に出た。
 足の向くに任せて、東に歩いた。
 歩いているうちに考えが定まり、北浜から土田海岸に抜けることにした。
 そして、丘の上のY子さんに声をかけてみようと。

 北浜への道には、人気がなかった。今は、鶯の声も時鳥の声もない。
 潮騒が遥かから聞こえてきた。
 沖を見る。
 白い船影が見えた。

 海岸近くに出て沖を見ると、船影はない。
 白いそれは、幻影だったのだろうか?
 海辺の丘には、10台ほどの車が止まっていた。釣りに来た人のものであろう。

 海への坂を下る前に、急坂を上り、Y子さんの家に立ち寄った。
 運よく在宅中のY子さんに会えた。
 
 Y子さんの家を初めて訪問したのは、数年前の冬の寒い日だった。
 当時、私は散歩を日課としていた。散歩中に、偶然出会ったMさんに誘われて、Y子さん宅に立ち寄ったのだった。
 今日と同じように庭先の長椅子に腰かけて話し、落日を眺めた。
 それぞれが人生の黄昏にあり、寂寥感をいだいて、冬の落日を眺めたのだった。

 真っ先に逝ってしまったのは、Mさんだった。2月の初旬のことだった。
 その葬儀に、私よりは付き合いの長いMさんの姿がなく、私は不思議に思った。
 そこで、浜に行った日には、Y子さん宅に立ち寄ってみた。が、不在続きであった。
 後で分かったことだが、年明けに転んで膝を傷め、その治療のために、彼女は入院中だったのだ。

 昨年の暮れ以来、近くに住む同級生の3人が亡くなった。知る範囲でも、二人が入退院をしている。


 Y子さんは、若い日の労働のために腰が曲がっている。その上に、怪我による膝の不具合もある。それでも、手押し車に頼りながら、毎日、海辺を歩いているのだと話された。
 私が辞去しようとすると彼女も立ち上がり、今日の散歩をともにしたのだった。
 一緒に急勾配の坂を下り、海辺を歩いた。

          北浜の眺め

         土田海岸 
          防波堤に人影があった

         土田海岸

 「お元気でね」
 と互いに言いつつ、磯の果てるところでY子さんに別れ、海を背にして坂を上った。トランペットの丘についてみると、ここにも晩秋の景があった。
 エンジェルストランペットは落葉し、わずかの花を残すだけとなっていた。

        

 (今晩、ブログを書きながら、いつの日か、二人のどちらかが、小春日和の散歩を思い出として偲ぶことになるのだろうと、侘しいことを私は考えている。)
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