ぶらぶら人生

心の呟き

秋の旅 4 (京都・建仁寺)

2010-10-30 | 旅日記
 この時期、お天気は変化しやすい。
 28日の朝は、また曇り空となった。

        

 京都を発つまでに間があるので、祇園を歩き、建仁寺を訪れた。
 初めてお参りする名刹である。
 いただいたパンフレットには、<京都最古の禅寺>とあった。
 開山は、かの有名な栄西禅師である。
 謂れを持つ古寺であり、建物、襖絵、お庭など、それぞれに趣があった。
 折からまた雨となり、庭に風情を添えた。

 ビデオで、小堀泰巌老師の法話を聞いた。
 平易な言葉で、人間の生き方が語られていた。
 我を捨てること、慮りの心を持つこと。
 この単純なことができない性(さが)を悲しみながら、たまには立ち止まって、自省の日を生きようと思った。
 果たして、どこまで自己改革は可能だろうか。
 明日から、朝夕、仏壇の前に座ろう。老師の言葉にもあったように、自分のために、などと殊勝なことも考えた。

 (建仁寺の参拝は、今回の旅の、豪華な付録であった。)


        

        

        

        

        

        

        

        

               
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秋の旅 3 (奈良・法隆寺)

2010-10-30 | 旅日記
 27日は、晴れやかな朝だった。
 ホテルから眺める京都の市街地にも、光が注いでいた。(写真)

       

 今回は、お天気とも相談しながら行き先を考えるという気ままな旅であった。
 ただ、法隆寺には行ってみたいと考えていた。

 お天気に恵まれ、奈良へ。
 幾年ぶりの法隆寺なのか、思い出せないほどの歳月が流れた。
 余生を考えると、法隆寺を再度訪れる機会は、なさそうに思える。
 
 今回は、時間をかけてゆっくり拝観した。
 大宝蔵院の展示物を見、夢殿の内部(秋季の特別開扉中)も、見ることができた。
 正岡子規の句碑(柿くえば…)の前にも佇んだ。

 紅葉の季節には早く、境内に色づいているのは、桜紅葉くらいだった。


       

       

       

             

             

       

       
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秋の旅 2 (京都へ)

2010-10-30 | 旅日記
 26日、金沢の朝は、深い霧に包まれていた。
 これも旅情。
 私の想い出の中で一番の濃霧といえば、北海道・根室の夜霧である。誇張ではなく、一寸先が本当に見えなかった。旅の忘れ難い趣である。
 
 ホテルの28階から、昨夜眺めた夜景は美しかった。が、今朝は、すべてが霧のカーテンで遮蔽されていた。
 ホテルの人に尋ねると、金沢では、珍しくない現象とのことだった。
 
 この日も、雨が降ったり止んだりを繰り返していた。
 昼食を済ませて、金沢を発った。
 湖西線を経由して京都に向かう。
 途中雨が上がり、琵琶湖の対岸に虹がかかった。
 空を彩る淡い虹は、いいことの予兆のように思え、心も華やいだ。

 2泊を予約したホテルグランヴィアの部屋に荷物を置くと、タクシーで京都市美術館へ行った。
 <高島屋百華展>―近代美術のあゆみとともに―を見た。(注 百貨ではなく、百の華の意)
 今回は、高島屋・資料館が所蔵する膨大な作品の中から、100点が展示されていた。
 京都画壇の巨匠・竹内栖鳳をはじめ、日本を代表する美術家の名作の数々が展示されていた。
 思い出すままに、その名を列記すると、横山大観、岡田三郎助、東山魁夷、梅原龍三郎、東郷青児、北大路魯山人、宮本憲吉、河井寛二郎等、錚々たる人たち。 
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秋の旅 1 (北陸へ)

2010-10-30 | 旅日記
 24日から、4泊5日の旅に出かけた。
 
 思いの外、早く雨になった。車窓に雨の風景を眺め、米原を経由して北陸に向かった。
 まずは、加賀温泉郷に一泊。
 久しぶりに山中温泉に行った。
 JTBで斡旋してもらった宿は、「吉祥やまなか」。
 名前もめでたく、おもてなしも過不足のない、申し分のない宿であった。
 ご馳走に込められた細やかな心遣いも嬉しかった。

 部屋の窓から、紅葉には早い風景を眺め、部屋つきの温泉に浸って、非日常の世界を楽しむ。窓からは、鶴仙渓に注ぐ小さな滝が眺められた。(写真) 

           

 二日目は、金沢へ。
 あらかじめ、JTBを通して、観光タクシーを予約していた。
 午後1時から4時まで。
 3時間をかけて、金沢の市街を要領よく回ってもらった。

 金沢は、遠い昔に二度ばかり訪れたことがある。
 (<五木寛之がよく利用した喫茶店>と、ガイドブックにあったお店を探し、コーヒーを飲んだこともあった。それがどこであったかなど、全く思い出せない。)

 駅周辺は大きく変わっていた。
 まるで異なる街を訪れた感じだった。

 金沢も雨。しかし、しめやかな雨で、北の街に似合っていた。
 運転手も、金沢は雨が多く、また、それが金沢の風情でもあると話された。

 駅周辺やメインストリートは、どこにでも見られるビルの街だが、小回りのきくタクシーでひとたび路地に入ると、金沢らしさ、古都の雰囲気を味わうことができた。

 想い出の兼六園、金沢城公園のほか、三箇所の茶屋街(ひがし、にし、主計)、武家屋敷跡などを巡った。
 金沢は、文学にゆかりのある地だ。
 徳田秋声、室生犀星、泉鏡花の記念館などを車窓から眺めた。
 その他、北国新聞社、尾山神社、近江町市場なども、紹介してもらった。
 ホテルの部屋に配られるのは北国新聞であった。朝夕に読んだ新聞だったので、建物も身近に思えた。

 <兼六>とは、宏大、幽邃、人力、蒼古、水泉、眺望の六勝を兼ね備えている意味だと、運転手は滑らかに説明してくださった。その昔にも、耳にした言葉である。

 それにしても、観光客の多いこと! 国外からの団体も多い。
 写真を撮ることもサービスと心得ておられる運転手さんに、カメラは預けたままとなり、名勝の前に立つごとに被写体となった。そこで、私の撮った、人物の入らない写真は意外に少なく、添付できる写真は、以下のようなものしかなかった。

 お天気がよければ、卯辰山に行ったり、浅野川や犀川のほとりを散策してもいいと思っていたのだが、金沢を広く大まかに見学する旅になった。
 運転手さんは親切で、幸せな出逢いであった。
 小雨も、武家屋敷の町並みを歩く頃には、上がっていた。

 北の国は日暮れが早く、4時過ぎ、ホテル日航に到着したときには、街が黄昏始めていた。


      ひがし茶屋街

      徳田秋声記念館

      室生犀星文学碑

      抹茶とお菓子をいただいたお店

      武家屋敷跡

     
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