高台寺の見学を終えて、京都らしい風情を楽しみながら、二年坂周辺を散策した。石段や石畳の細い坂道を、沢山の観光客が行き来している。この辺りに、かつて竹久夢二が住んでいて、寓居跡を示す石碑があるはずと友人に教えられ、探しながら歩いたが、見つからなかった。<竹久夢二の店 港屋>と、目立つ看板を掲げたお店はあったけれど。
この辺りの坂道を、800年代の初めごろから、どれだけ多くの人が足跡をしるしたことだろう? 1200年もの長い間、人間の営みを黙って見続けてきた石畳に、その思いをたずねてみたい気にもなった。
二年坂の途中、人が群れているので立ち止まると、見上げているのは、「御衣黄桜」であった。(写真)
傍に、趣のある字で、説明が記してあった。
<開花のときには緑色で、黄、ピンクと
色を変え、最後は花ごとポトリと
落ちます。珍しい桜です。>
と。
同種の桜に、京都を旅していて、もう一度出会った。
それは天竜寺の百花苑であっただろうか。
あまりに沢山のお寺を巡り、お庭を彩る花々に巡り合ったので、いささか頭が混乱気味である。
午後の長い散策を終えて、喫茶店に入った。趣のあるお店で、日向ミズキの枝が花瓶に挿してあった。(店員に花の名を尋ねたところ、その答えを持って、店主が現れ、親切に教えてくれた。)
土佐ミズキより、花が繊細だった。
雰囲気のいいお店であったが、その店の名前は、思い出せない。
坂道を引き返し、<ねねの道>を再び歩いて、知恩院の前に出た。
そこからタクシーで、ホテルに引き返したのだった。
黄昏色が立ち込め始めていた。
この辺りの坂道を、800年代の初めごろから、どれだけ多くの人が足跡をしるしたことだろう? 1200年もの長い間、人間の営みを黙って見続けてきた石畳に、その思いをたずねてみたい気にもなった。
二年坂の途中、人が群れているので立ち止まると、見上げているのは、「御衣黄桜」であった。(写真)
傍に、趣のある字で、説明が記してあった。
<開花のときには緑色で、黄、ピンクと
色を変え、最後は花ごとポトリと
落ちます。珍しい桜です。>
と。
同種の桜に、京都を旅していて、もう一度出会った。
それは天竜寺の百花苑であっただろうか。
あまりに沢山のお寺を巡り、お庭を彩る花々に巡り合ったので、いささか頭が混乱気味である。
午後の長い散策を終えて、喫茶店に入った。趣のあるお店で、日向ミズキの枝が花瓶に挿してあった。(店員に花の名を尋ねたところ、その答えを持って、店主が現れ、親切に教えてくれた。)
土佐ミズキより、花が繊細だった。
雰囲気のいいお店であったが、その店の名前は、思い出せない。
坂道を引き返し、<ねねの道>を再び歩いて、知恩院の前に出た。
そこからタクシーで、ホテルに引き返したのだった。
黄昏色が立ち込め始めていた。