昨日孫と息子が釣りに行ってきた。帰ってくるなり今からサバを持ってく。な、な、なんと1.2キロの金華サバである。太くまるまるの「親父が釣ったのか」「いや孫だ」20~30本釣った中での一番大きな奴。
昔まき網船で一番獲れた時代に、時たまあったが今はめったにお目にかかれない。ここ4~5年金華山沖でつりさばが獲れ始め、これを高値で売れ始めたが。秋サバ嫁に食わすな、と昔から言われるくらい美味しい物である。
それが孫が釣ってくるなんて、早速腹を割く。内臓が油でねとねと、包丁が粘りつく。取り出すと腹皮がトロ。三枚におろし、塩を振る。あ!、酢が足りない、それ急げスーパーへ。
もうこんな機会が何回もあるわけでないので、最高の時を逃さず手早く処理が。後は朝を待つばかり。そして今朝。逸る心を抑えながら、サシミに、包丁に絡むねっとり感、もう半分食ってる感覚である。
10切れずつ、二皿に造り、神様と仏様に、食べごろを見計らってお下げして、お下がりを。まず一皿、涙をこらえながら静かに頂く。もう死んでもいいと、そんな感激。子供よ孫よ、本当にご馳走様。
一緒につりに行った菅野御大よ、一匹も釣れず残念だったろうが、あんたの分も味わってやるよ。ゆっくり一切れずつ、幸せをかみ締めて、これは本マグロ一切れ800円のトロより、私は1200円頂くよ。