諦めない教育原理

特別支援教育は教育の原点と聞いたことがあります。
その窓からどこまで見えるか…。

63 理想論の習慣

2020年01月25日 | エッセイ
箱根旧街道(山中城跡の辺り)にて

 世にでる前の若い龍馬と桂小五郎が東海道中で一緒に富士を見上げて、まだなんの目標も決まってないのに、
「やろう!」「やろう!」
誓いあう場面が『竜馬がゆく』にある。

 若者の荒唐無稽な志へのエネルギー。
それが後年成就していく、その過程がこの人気小説のエッセンスだ。

 一方、小説から転じてわが身を振り返ると、日々の仕事や生活のなかで、無理な理由をたくさん見つけてしまう。
時間の不足、お金の不足、体力の不足…。
あるいは、気分の不足。

 しかし、不足の多い現実は、未来にもつながった現実でもある。不足にひっぱられない未来志向も時には必要だ。
個人でも組織でも、そういう思考をする工夫が必要なのではないか。
 

 中村哲さんと緒方貞子さんが亡くなったニュースがあった。
その仕事が回顧されると、お二人の特別な能力と専門性に圧倒される思いがするのだが、同時に、その背後に若いころからずっと持ち続けたピュアな志があったことにも気が付く。

 理想を語ることで失うものはない。
 そして時にそれが成就する。

※気になった読み返すと、竜馬と小五郎のくだりは、相州 三浦半島でのものでした。(後日訂正)



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