諦めない教育原理

特別支援教育は教育の原点と聞いたことがあります。
その窓からどこまで見えるか…。

30 階段

2019年06月12日 | エッセイ
(写真)駅前の花壇で。



 3階からの階段を踏んで、大きな高等部3年の生徒が降りてくる。
柔道家のように大きい。もみあげもある。
うしろに誰かいる。ほぼ隠れて小柄な女の先生。

 一緒に降りてきて、階段を降りきったところで先生だけが立ち止まって、生徒を見送っている。
生徒は、右手に赤い手提げ、小さく見える。でもA4は入る?。

 職員室の方に歩いて行くと、引き戸をあけて、 
「失礼します。」 
と意外にやさしい声。同時に、隆起した肩越しに頭だけだが律儀なあいさつをしている。

 そして、決められた箱の中に、手提げの中の出席簿を丁寧に入れた。
おしごと完了!。

 こっちで、腕を前で組みつつ念を送っていた先生も少し嬉しそう。
「うまく行きましたね。」
というと、
「うん。」
といって、自分に納得するように、3度小さくうなづく。

 帰りも、もみあげの生徒が前、うしろに小柄な先生の隊列は変わらない。 
階段をうまく上って行かれるよう、うしろから見えない手で支えてい感じ。

 就労にむけて実習がはじまる。 


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