諦めない教育原理

特別支援教育は教育の原点と聞いたことがあります。
その窓からどこまで見えるか…。

21 子どもの側の教育計画#2 アサガオと支柱

2019年05月12日 | 個別教育計画
 少年時代ラグビーをはじめたばかりの平尾誠二さんはラグビーシューズを買ってもらう。その時以上の嬉しさは、それ以後のラグビー人生でもなかったと生前言っていた。このタイミングのラグビーシューズが、平尾さんの潜在的な力を一気に引き出したのかもしれない。

 これと似たことは誰にでも多少なりともあるのだろう。
 誕生日のプレゼントに友人は顕微鏡をもらった。接眼レンズの中の世界にワクワクしたという。これがきっかけで理学部で生物を研究している。

 兄や姉の聴いているビートルズが流れていて、それがミュージシャンの入口になったとか、たまたま病気で臥せている時、本棚の本に興味をもって後年作家になったとかはよく聞く話である。

 何かとの出合いが、秘めていたポテンシャルが引き出されるきっかけなることが往々にしてある。ちょうどアサガオが双葉から本葉に移行したところで支柱を立てると、アサガオはひとりで蔓を絡ませ、上へ上へと効率よく光合成しながら成長していくように。

 もともと、子ども(大人も)は、なんらかのポテンシャルをもっていて、何かのきっかけでそれが表現された時、思いがけない自分の中のパワーを実感できるのではないか。それが成長につながったり、自信になったりするだろう。 

 だとすると、その子にあった「支柱」を時期を見計らって立ててあげること、あるいは「支柱」に代わるものを自ら見つけられる条件を作ることが教育であると言えるように思う。

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