おうまのバケツ

日本の馬産は変革の真っ只中。
小さいながらも夢はでっかく
ない知恵絞って奮闘中。

「セリ」シーズンに。

2012-07-25 | 日記
7月もあとわずかになってしまいました。

今年の繁殖シーズン。預託馬を含めて9頭中8頭が受胎でした。
残りの1頭(自己馬)は5月から種付けしたこともありましたし、状態は悪くないのに受胎しない
という状況だったので、種馬との相性が悪かったのかもしれません。なぜか、種馬変えると1度で
受胎することも多いのです。

しかも、受胎を確認できた馬が途中で早期胚芽死(Eary Embryo Death)となり再種付けというのも
ありました。4月受胎馬でしたね。出産前と出産後でのコンディション低下が原因だという研究もあ
るので、オイル添加やエサの量を調整してますが、なかなか上手くいかないものです。苦労しないで
全頭受胎する年もあるんですけれど。あとは、無事に出産を迎えてほしいです。

セレクトセール、セレクションセールと今年のセリも始まりました。
セレクトについては、産駒の活躍もあってディープインパクト産駒が高額でした。ただ、社台グループ
上場馬でも種牡馬成績が今ひとつの産駒は、安値で落札されていたのが印象的でした。

セレクションセール。
生産者のリザーブより2~3割増しで落札されていたように思います。馬によっては、種付け料程度とい
う落札馬もありましたが、全体を通して盛況だったといえるでしょう。

今年、当場からの上場はありませんでした。
出せそうな馬は、当歳時に庭先取引でご購買していただいているので。もし出していたら‥と思うことも
ないですが、生産者の気持ちとしては、早めに決めて馬を鍛えたいという思いもあります。

セレクト、セレクションに出すには、5月に実馬検査がありますから、それまでにある程度コンディション
を上げておく必要があります。当然、5月開始の夜間放牧に参加できませんし、合格してコンサイナーに移動
すればパドック放牧とウォーキングマシーンとなるわけです。能力は生まれた時に決まっているかもしれませ
んが、途中で故障せずにその能力を発揮できるかは、育成での鍛え方による割合が多いと思います。

他の馬たちが20時間歩き回っている時に馬房では‥しかし、高値で売れなければ牧場の経営も成り立たない。
難しい問題です。セレクションに参加した社台グループ上場馬は、普通通り夜間をして参加していたようです。
ただ、さすがに毛艶等は見劣りしましたが、そこは社台ブランド力で高値売却でした(笑)

さて、当場ではサマーセールから市場へ参加します。
牝馬ですし自分で上場する馬は8月入るまで夜間放牧をして、そのあと市場用に仕上げてみようと思います。
もうちょっと体高がほしいのですが、こればっかりは馬次第で‥。

今週は、青年部で「ノースヒルズ」さんへ牧場見学に行く予定です。
冬期でも昼夜放牧を実施中ですし、いろいろなお話を聞いてこようと思います。