ヘルンの趣味日記

好きなもののことを書いていきます。

個人的な映像

2017年06月06日 | 日記


スマホは便利です。

何か美しいものを撮影しておけば色あせることなくいつまでも見ることができます。
データメディアではなく、クラウドに置いておけば(そのクラウドサービスが続く限りですが)劣化しませんから。
思い出も残せます。
ただ、テーブルの上の料理を撮影したりするのはちょっと気がひけます。
人が撮影して下さったものはありがたく拝見していますが。


春に歩いていたら、とても美しい桜をみつけてちょうどスマホを手にもっていたし、うつそうかと思いました。

悩んだ末に結局撮りませんでした。

スマホの映像は変化しないのです。
記憶とともに変化しません。
映画も舞台も映像は記憶の中で変質します。
すごくいいと思った映画を見直すとそれほどでもないなと思ったりします。

だから正確に記録できるスマホは便利なのです。
でも、逆に映像を時間とともに変質させたいような気がすることもあります。

一瞬目でとらえて脳内で加工し、時間とともに変化する、そうした記憶のなかの映像は個人的なものです。

その桜の映像はそのように保存したくなるようなものでした。
スマホに写し取って所有するのが向いていないというか。
かなり感傷的ですが、見た人を感傷的にするような桜の映像だったという結論を採用することにしました。


このブログも変質した記憶をもとに書いていることがほとんどです。
バレエの公演はとくにそうです。

小説など、一応確認することもありますが、
あのとき面白かった、とても綺麗だった、とても気分がよかったといった思い出が記事をかく動機になります。


目の前にある映像の分析ではなく、自分の脳内にあるイメージです。

だから、あまり信用の置けるものではありません。

ブログを書いている人間にはこんな印象が残ったのだな、くらいに読んでほしいと思います。