11月28日は沖縄県知事選だった。現職の仲井真氏が再選を果たした。
普天間をめぐって、相当接戦だろうと思っていたが、4万票の大差は、僕には意外だった。
11月初旬に沖縄に行ったが、妙な醒め方を感じていたのだが・・それは、当たったようだ。
現職、仲井真氏は、沖縄電力の会長や、商工会議所の会頭など歴任した方で、まあ、保守本流だ。対する伊波氏は、宜野湾市長から、「米軍基地の国外移設」を主張し、選挙に挑んだわけだ。
しかし、選挙戦寸前から、仲井真氏は「県外移転」を主張し、見事に、論点をぼかすことに成功する。「沖縄から普天間は出て行って欲しい」は両者、変らなくなった。
そして、沖縄振興経済措置法の2011年の期限切れのタイミングで、「経済援助」や「政府との対話」では、伊波氏は、何も出来ない・・と、論陣を張ったのであった。
沖縄住民の本音は「基地依存経済はどこかで転換したい」「何故これほど多くの米軍基地を引き受けなければならないのか?」であると、僕は思っている。
仲井真氏を選択した苦悩(あきらめや、自虐的おももちなど入り混じった)の深さを感じている。
時々、「基地があるから、あたし達は食べてゆけるの・・」などと話す、サービス業の方などにめぐり合い、「なるほどな~」「僕ら観光客がめったな事は言えないな・・」などと、思い、会話を続けたら、その人は「ヤマトから移り住んだ方」だったりして、呆れたことも何度もある。
ホテル・飲み屋さん・・・と、観光立県沖縄だが、本土資本だったり、流れて沖縄で店を営んでいるなんてのが非常に多いのだった。
知事選は何度も、左右にゆれる。
1990年・知事になる「太田昌秀氏」は、15年前の米兵による少女暴行事件への県民の大きな憤りで、「普天間」の返還を求めた。米軍や政府も「これ以上の沖縄の思いの無視」は日米安保の危機に繋がると、普天間返還を決める。
やがて、「飴」の経済政策で、稲嶺氏が知事になり、後継で、今の仲井真氏と繋がっている。両者、普天間返還・但し「辺野古移転」で、政府と意思疎通した方々だ。(鳩がかき回したけど・・)
その仲井真氏・・・・
「北海道から鹿児島までのヤマトで、探してもらいた」「日米安保が重要なら、全国で平等に負担すべきだ」・・・これは、仲井真氏の選挙での演説である。
まさに、12年前の太田さんの主張とうり2つである。
一番保守にコシギンチャクしそうな、県建設業協会は「自主投票」に転じた今回だった。
「沖縄に自立のためと言いながら、本音は沖縄が基地無しに生きてゆけないよいにするためではないか」と、声を上げた。
自公の時代に、既に沖縄振興予算は4000億から、2000億台に減っている。
さて、民主党、また、札びらで、頬をはたくか?
勝者が居たのだろうか?
今回の沖縄知事選・・・・・・
金で基地を強いる・・・・・そんな手法はもう通じないと、何度も行った沖縄で、僕は感じている。
沖縄に立ちはだかっているのは、米軍ではなくて、国内の壁だ!
僕らなのだ・・・・!