夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

柳下燕図 渡辺省亭筆 その21

2018-07-09 00:01:00 | 掛け軸
義妹から戴いた4年も経つ通称「ふわふわ」、息子のお気に入りですが、鴨居に掛けておいたら自力でとろうとしたらしい。



「あっ、ふわふわだ!」
トットットットッ。(台所から踏み台を持ってくる)
「…。」
「いいこと考えた!」
(脱衣所から踏み台その2を持ってくる)
「…取れない〜」
「おかあさん、どうかして〜」

踏み台に踏み台を乗せる行為は安衛法上は危険で禁止されています

渡辺省亭は2018年の今年が没後100年となります。昨年には展覧会を開催したようですが、話題になった後はまた下火の人気となっていくようです。人気とはそうしたものですが、当方では継続して蒐集を続けています。



本日紹介する作品は共箱など一切なく、真贋については当方の判断によります。

柳下燕図 渡辺省亭筆 その21
絹本水墨着色軸装 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦2100*横695 画サイズ:縦1330*横480

 

画風や出来からむろん真作と判断しています。



海外で人気が高い渡辺省亭ですが、この花鳥画の趣が日本風なことがその大きな要因でしょう。また当時輸出向けに製作されていた七宝焼の原画を描いたことも西欧向きの好みを理解していた可能性があります。さらにパリに在住したこともその要因でしょう。



日本画家としては初めての洋行留学をなした画家です。



ところで渡辺省亭の印章は意外に種類が多いように思います。細かい部分に種類があり、判断に迷う作品が多々あります。正確な資料はまだ見たことがありません。



「和洋を合わせた色彩が豊かで、新鮮、洒脱な作風を切り開いた。」と称せられる画家ですが、惜しむらくは海外に優品が流れ、国内での作品が乏しいこと。



このような一般的は作品でも、ひとつひとつの鳥の表情など擬人的でおもしろいと思いませんか?



少し話題となってまた忘れ去られていく画家の一人・・・・。。


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2 コメント

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Unknown (minchou)
2018-07-10 17:38:55
私も好きな渡辺省亭は加島美術に続いて、現在齋田記念館という所で、息子の俳人・渡辺水巴とのコラボ作品展が開かれているようですね。
父の美意識にそっくりな水巴の句がまた良いです。
ですので省亭人気ももう少し長持ちするかもしれません。(笑) 
私も出かけてみようかなと思ってます。 
斎田記念館 (夜噺骨董談義)
2018-07-10 23:39:52
斎田記念館で渡辺省亭と子息の水巴の展覧会があるとは知りませんでした。7月28日までなので当方も行けるかもしれません。

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