夜明けの曳航

銀行総合職一期生、外交官配偶者等を経て大学の法学教員(ニューヨーク州弁護士でもある)に。古都の暮らしをエンジョイ中。

解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号

2007年03月21日 | 読書
午後の曳航 (新潮文庫)
三島 由紀夫
新潮社
午後の曳航 [DVD]
サラ・マイルズ,クリス・クリストファーソン
オルスタックピクチャーズ
一昨年出張で久しぶりにロンドンに行った際、ナショナル・ギャラリーで一枚の絵に釘付けになった。

ターナーの「解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号」だ。
歴戦の勇者テメレール号が役割を終え、静かに曳航されている姿が、右側に配置された落日との対比で左側に描かれている。

三島も1952年に朝日新聞の特別通信員としてロンドンに滞在中にこの絵を見たかもしれない。
そして、1963年に発表した『午後の曳航』のタイトルにこの絵が影響しているのでは、と思ったのだ。

その後すぐに、2005年度に英国人が選ぶ自国の絵画人気投票でこの絵がベスト1になったことを知った。



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