乙女高原ファンクラブ活動ブログ

「乙女高原の自然を次の世代に!」を合言葉に2001年から活動を始めた乙女高原ファンクラブの,2011年秋からの活動記録。

12月の自然観察交流会~氷華~

2019年12月07日 | 乙女高原観察交流会

交流会に参加された井上さんがレポートを書いてくださいました。

 

 12月6日、観察交流会が行われました。雪の心配もありましたが、曇り空の天気。参加者は4名でした。今回の観察はシモバシラを見るのが主目的となりました。シソ科の植物のシモバシラは枯れた茎に霜柱(氷華)ができることで知られています。シモバシラの茎は冬になると枯れてしまうのですが、根はその後も活動を続けるため、枯れた茎の道管に水が吸い上げられ続けます。そして外気温が氷点下になると、道管内の水が凍って、茎が裂けて氷が噴き出し、氷の華のようになります。この氷華のできた痕跡を1年前の観察会で見つけたので、実際に見るのが1年越しの宿題になっていました。乙女高原にはシモバシラはないのですが、他の植物でも氷華ができるとのことで、いろいろな植物を観察しました。
 まず、杣口林道のサワラ林の所で、カメバヒキオコシ、ヨモギにできているのを見つけました。セキヤノアキチョウジは氷は融けてしまっていましたが、茎の根元が裂けて、氷華ができた痕跡がありました。


 次に焼山峠から乙女湖展望台へ行く小楢山林道の途中で、カメバヒキオコシの氷華の観察です。この氷華はまるで飴細工のような白い氷が茎の四方へ噴き出しています。渦巻のようなもの、花のようなものなどさまざまな形の氷華がありました。植原さんは飴細工みたいで、おいしそうと言って、ちょっと食べてみると、やっぱり氷の味。シロップをもってくればいいのではないかなど、盛り上がりました。また氷華にできる縦縞で何日ものの氷華かもわかるということを教えてもらいました。


 近くの道端に実をつけたヤナギランがたくさんあるのを見つけました。以前、乙女高原で草刈りをした草を入れていた場所に行ってみると、そこにもヤナギランがかなりあります。アケボノソウ、カワラナデシコ、トモエソウ、オカトラノオなどの枯草もあります。乙女高原の花の種が芽生えたのでしょうか。来年の夏には見に来なくてはと、また1年越しの宿題です。ここではトモエソウ、オカトラノオ、ヤナギラン、キオン、トネアザミ、ジャコウソウなどに氷華を見ることができました。


 その後、乙女湖展望台に行ってみました。杣口林道を上がってくるとき、山が雪で白く見えていたのですが、前夜から朝にかけて雪が積もったようです。乙女湖の上に見える稜線の木々は霧氷のように白く見えてとてもきれい。曇り空ですが、金峰山の五丈岩もよく見えました。

 あちこちに寄り道しながらゆっくり観察したので、乙女高原に着いたのは、もう正午過ぎ。気温は1℃、寒さにふるえながら昼食をとりました。寒くてじっとしていられないので、短時間で昼食を終え、草原の観察です。歩きながらネズミの地上巣をいくつか見つけました。

そして、刈り残してあった場所では、ハンゴンソウの、林のふちの日陰の場所では、ゴマナ、ヨモギ、アキノキリンソウ、ヤマハハコ、ウスユキソウ、ヤナギタンポポなどの氷華を見つけました。

これらの氷華は、カメバヒキオコシのように目立たないので、みんなで枯れた草の根元を覗き込みながら探すのですが、知らない人が見たら変に思うかもという感じでした。痕跡だけのものも含めると20種類近い植物に氷華ができることがわかりました。ウスユキソウの氷華は透明で根元から三角に伸びてきれいでした。


展望台では雪をかぶった富士山が見えました。曇り空に雪の白さと山腹の青さが美しかったです。ヨモギ頭では木の間越しに南アルプスや八ヶ岳も見えていました。ロッジに下ってくると気温は0℃。寒いはずです。観察は終了。草原を後にしました。


途中、木道の湿地の所に、何か猛禽類がいます。カラスも。車から降りてみると、シカが笹の斜面で死んでいました。角が短い若いシカです。センサーカメラがあれば、どんな動物が来るかわかるのにと残念がっていた植原さんは、翌日、センサーカメラを設置しに行ったとのことです。

寒い一日でしたが、寒くなくては見られない、いろいろな植物の氷華を楽しむことができました。楽しかったです。

 

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