因縁の木村=羽生戦で、持将棋(じしょうぎ)が現れた。両者入玉で決着の見込みなし。タイトル戦では22年ぶりの11回目らしい。羽生三冠としては、以前、一手トン死を食らって笑いものにされた相手に、いつか巨大な借りを返してやろうと思っているに違いなく、持将棋成立局面から指し続けて勝利をもぎとろうと思ったのかもしれないが、プロ棋士のマナーという観点でやめたのかもしれない。
ところで、アマチュア大会は24点法ではなく27点法で勝ち負けがつくため、「宣言ルール」というのがあって、「私の方が駒が多いから勝ちです」とアピールして、実際にそうであれば勝ち。数え間違っていれば負けとなる方式がある。小学生たちに将棋を教える時に、対局の終わりは相手が「負けました」と表現した時であって、決して自分から「勝ちました」と言ってはいけない、と指導するのだが、矛盾している。
プロの場合は勝ちか負けか引き分けか3択であるが、負けの場合は通常の投了でいいわけで、そうなると、勝ちか引き分けかの宣言になる。確か昨年10月から1年間の暫定運用でプロでも宣言法が導入されたようだが、本局はどうだったのだろう。最終図面は、羽生側の手番で、すでに両者入玉しているのだが、どちらも敵陣+持駒枚数が宣言ルールに未達。つまり、うっかり宣言すると負けになるわけだ。手番や局面のあいまいさからいって「持将棋ですか」と言ったのは羽生王位のような気がするのだが、木村側から「誤った持将棋宣言で、負けではないか」とクレームがありそうなものである。もっとも賢明な王位のことだから「宣言ではないが、持将棋ではないだろうか」と切り出したのかもしれない。「私の方も宣言ではないのですが、あなたからの持将棋の提案には応じます」というようなことだったのだろうか。
ところで、「持将棋」という言葉だが、語源がよくわからない。「持」というのは持駒のことのような気がする。江戸時代は駒台が使われていなかったので、紙とか扇子に駒を乗せていたらしいが本当は手に持っていたのだろうか。駒を手に持ちきれなくなるとか。
あるいは、語源が不明なのは賭け将棋と関係していて、両者が持ち寄った一両ずつを、じゃあ「持ち持ち」にしましょう、とかいって無勝負にしたとか・・
さて、8月2日の出題作の解答。
▲1七飛 △2五玉 ▲3四銀不成 △2四玉 ▲3三馬 △3五玉 ▲4七桂 △2六玉 ▲4四馬まで9手詰。
動く将棋盤は、こちら。
今週の問題。
わかったと思われた方は、コメント欄に、最終手と総手数と酷評とを記していただければ、正誤判断。
ところで、アマチュア大会は24点法ではなく27点法で勝ち負けがつくため、「宣言ルール」というのがあって、「私の方が駒が多いから勝ちです」とアピールして、実際にそうであれば勝ち。数え間違っていれば負けとなる方式がある。小学生たちに将棋を教える時に、対局の終わりは相手が「負けました」と表現した時であって、決して自分から「勝ちました」と言ってはいけない、と指導するのだが、矛盾している。
プロの場合は勝ちか負けか引き分けか3択であるが、負けの場合は通常の投了でいいわけで、そうなると、勝ちか引き分けかの宣言になる。確か昨年10月から1年間の暫定運用でプロでも宣言法が導入されたようだが、本局はどうだったのだろう。最終図面は、羽生側の手番で、すでに両者入玉しているのだが、どちらも敵陣+持駒枚数が宣言ルールに未達。つまり、うっかり宣言すると負けになるわけだ。手番や局面のあいまいさからいって「持将棋ですか」と言ったのは羽生王位のような気がするのだが、木村側から「誤った持将棋宣言で、負けではないか」とクレームがありそうなものである。もっとも賢明な王位のことだから「宣言ではないが、持将棋ではないだろうか」と切り出したのかもしれない。「私の方も宣言ではないのですが、あなたからの持将棋の提案には応じます」というようなことだったのだろうか。
ところで、「持将棋」という言葉だが、語源がよくわからない。「持」というのは持駒のことのような気がする。江戸時代は駒台が使われていなかったので、紙とか扇子に駒を乗せていたらしいが本当は手に持っていたのだろうか。駒を手に持ちきれなくなるとか。
あるいは、語源が不明なのは賭け将棋と関係していて、両者が持ち寄った一両ずつを、じゃあ「持ち持ち」にしましょう、とかいって無勝負にしたとか・・
さて、8月2日の出題作の解答。
▲1七飛 △2五玉 ▲3四銀不成 △2四玉 ▲3三馬 △3五玉 ▲4七桂 △2六玉 ▲4四馬まで9手詰。
動く将棋盤は、こちら。
今週の問題。
わかったと思われた方は、コメント欄に、最終手と総手数と酷評とを記していただければ、正誤判断。