KHACHATURIANって読めます?

2009-08-03 00:00:16 | 音楽(クラシック音楽他)
towerr渋谷のタワーレコードに行くと、正面の入口に向かって、左側には忌野清志郎の特集が組まれ、右側ではマイケル・ジャクソンの特集になっていた。マイケル・ジャクソンの方は、インスタント感が漂う安っぽい紙製の等身大ディスプレーで、忌野清志郎の方は、フィルムになっていて、ガラスの内側からきちんと貼り付けられている。

二人の命日は、5月2日と6月25日なので、その間に忌野氏の方のディスプレーは制作が開始されたのだろう。ただ、手が込んでいる方が人目を引くわけでもないということだろう。死者の存在感はマイケルの方が上だ。1階から4階までは、この二人の楽曲が耳に入り続ける。5階がJAZZで、6階がクラシック。この階は、命日だらけだ。「○●▽没後何年記念」とか・・

ちょっとさがしていたのは、また俗っぽいCDで、ハチャトリアンの「仮面舞踏会」。英語だと“Masquerade(仮面舞踏会)”。

そう、某女性フィギュアスケーターご愛用の一曲である。昨年はフリーで使ったものを、今年はショートに転用。フリーはラフマニノフの「鐘」だそうである。単に仮面舞踏会を使い回すわけではなく、ちょっと硬めに編曲するらしい。ラフマニノフと組み合わせると、かなり、重厚なイメージになっていくのだが、大丈夫だろうか。

大きなモデルチェンジではないだろうか。

ところが、そのハチャトリアンのCDを持ってなかったわけだ。特に調べてからいくわけでもなく、時々ふらりと探すわけで、「仮面舞踏会」といえば「べルディ」と相場が決まっているので(カーペンターズという人もいるけど)、ちょっと探さなければならないのだが、店員さんに聞くのも小恥ずかしい。

自分で、作曲家ABC順の棚を探すのだが、スペルがわからないので、「H」のところをいくら探しても、「ハイドン」とか「バッハ」しか見つからない。

その日、たまたま気付いたのだが、

KHACHATURIAN だった!

アラビア語では、子音「KH」は、Hを強烈に強く発音する音で、喉にからんだ痰を排出するために、喉の奥の方から、「クゥワァー」というように発音する。

氷上に流れる楽曲の紹介で、「クゥワァーチャトリアン」では、ちょっと・・

聴いてみると、作曲家は、この曲を渾身の思いで書いていることがわかる。他の曲とは「練り」が違うような感じだ。でも、よく探すよね。


ところで、渋谷のパワーレコードだが、JRや銀座線の渋谷駅から歩くと、あの世界遺産級の東京名所である「ハチ公口スクランブル交差点」を横断しなければならない。外国人の目からすると、あの交差点を誰もぶつからずに好き勝手な方向に移動するのが驚異だそうだ。

しかし、最近、よくぶつかるのである。

たぶん、外国人が増えたことと、携帯を見ながら歩くバカが増えたからだと思う。

というわけで、交差点の向こう側に出られる半蔵門線を使っているのである。

海のエジプト展で90度鼻が曲がる

2009-08-02 00:00:18 | 美術館・博物館・工芸品
egyptY150に合わせ、パシフィコ横浜で「海のエジプト展」が開かれている。

簡単に言うと、古代エジプトの大都市で水没した遺跡を海底から引き揚げて、それらを持って世界ツアーが行われている。世界ツアーの収支から引き揚げ費用を引いたものが利益になる。だから入場料が高い。2300円である。ただし、Y150で「大型蜘蛛ラ・マシン」を見るのに2400円かかるのだから、エジプトの遺跡の方がいいかもしれない。

しかし、実はエジプトのことはよく知らない。クレオパトラ(7世)が最後のエジプトの王だということは知っていたが(本当は間違いらしい。彼女の息子、つまりシーザーの息子が最後のエジプト王だそうだ。)、彼女はエジプトの王だがギリシア系であり、エジプト人ではなかったようだ。

アレキサンダー大王が地中海を制覇した時、エジプト人の王も滅んで、その後、ギリシア系のプトレマイオス王朝がエジプトを支配していて、クレオパトラもその末裔ということだそうだ。これで、以前から思っていた謎であるシーザーはどうやってクレオパトラとコミュニケーションをとったかがわかった。シーザーはギリシア語をわずかな期間で覚えたと言われるが、クレオパトラはエジプト語だけではなくギリシア語を話せたのだろう。

もう一つの謎であるが、どうして、大都市である「アレキサンドリア」「ヘラクレイオン」「カノープス」が水没したのか。海面が上昇したのだろうか、と思っていたのだが、事実は複雑らしい。地震、津波などの自然現象と粘土質の港町に重量の重い石造りの門柱とかスフィンクスとかファラオの立像が立て並んでいたため、その重み自体で沈んでいったそうである。

だから、火山の爆発で埋もれた町とは異なり、金目のものは町が沈む前に持ち出されているだろうから、主に花崗岩でできた彫刻物が中心になる。

スフィンクスというのも、動物と人間の間の存在だから人間よりも身分が低いのかと思っていたが、ファラオ(国王)の顔をモデルにしていたりするそうだ。

そして、問題のクレオパトラだが、コインに顔が刻まれていたりして、かなり顔の輪郭があきらかになっている。やはり結構、才女系の美形に見える。


会場の中央のセンターサークルには「古代エジプトの香り」コーナーがあり、エジプトで使われていた各種の香料の匂いが嗅げるようになっている。サフラン、スミレのような主に植物の香りを中心に12種類がテイストできるが、その中には、とんでもない匂いがあった。

「没薬」

鼻が90度曲がってしまった。鼻の中から脳の方まで痺れそうである。嗅いでからキャプションを読むと、この「没薬」の匂いは、ミイラを制作する時に使うそうである。要するにミイラの匂いである。

口直しならぬ鼻直しをしようとさがすと、「クレオパトラの香り」というものがあった。クレオパトラの体臭が嗅げるのではないかと、嬉しくなってトライすると、これが石鹸の匂いなのである。よく読むと、彼女の体臭ではなく、彼女が入浴する時に、お湯に溶かした(あるいは浴槽に花を浮かせた)香料のブレンドである。

これが、非常にいい香りなのである。

もちろん、そういうお湯を使っていると、やはり体臭もそういう匂いになっていたのかもしれない、と勝手に想像をしてみる。彼女が毒蛇に喉を咬ませて自殺したのは、ミイラの匂いになるのが、自分の美意識では耐えられなかったからなのかもしれない。

女流王将戦復活

2009-08-01 00:00:28 | しょうぎ
女流王将戦が霧島酒造杯女流王将戦として復活したそうだ。主催は将棋連盟と男子の銀河戦を主催しているケーブルテレビ局。そして共催は霧島酒造。

まず最初に、復活してよかったということだろう。

以前のスポンサーは日刊スポーツと霧島酒造だったが、日刊スポーツがギブアップして終了。かわりがケーブルテレビになった。ケーブルテレビでは銀河戦を主催しているが、どうしてもオリジナル性のある番組が不足している感だった。

しかし、一方、テレビのデジタル化に伴い、ケーブルテレビ局については絶好のビジネスチャンスが到来しているわけだ。アンテナを立て直すか、ケーブルテレビと契約するか。(本当は、アンテナを立てた方がいいような気もするが、かっこ悪い。ケーブルテレビ=文化の象徴みたいな勘違いがあるわけだ)

今年の臨時的な大会ルールが発表になったが、挑戦者決定トーナメントを8人で争い、挑戦者が決まると、前王将の清水女流に挑戦することになっている。

いわゆる完全トーナメントではなく、タイトル保持者に番勝負で挑戦ということになっている。これは、将来的にちょっとした方向を考えているのだろう。

ところで、女流棋士は約50人なのだが、この約50という数字は、きわめて手頃な数字なのだ。なにしろトーナメント表を作ればわかるが年間52週なのだから、50局ほどあればいいわけだ。だから、全女流が出演できるのではないだろうか。


そして、霧島酒造の方は、せっかくスポンサーになったらすぐにタイトル戦の終了では、がっかりもいいところだろう。

実は、この社が作っている「黒霧島」というのが好物で、あちこちの公認・未公認の飲み屋にボトルキープしている。

まず、黒霧島を注文して、なければ別の酒を探す。だいたい多くの場所に黒霧島はある。

ところが、「赤霧島」という商品も、この社のオリジナルである

春と秋の2回、ごく少量が売られるそうで、いまだに口にしたことがない。

こんな大事なニュースなのに将棋連盟の「おしらせ」には、今だに女流棋士分裂のことがトップで書かれている。さぞかし、スポンサーは不満を持っているのだろう



さて、7月18日出題作の解答。

▲4七飛 △3六玉 ▲2七金 △2五玉 ▲4三飛成 △5八香成 ▲2三竜 △同歩 ▲3五飛 △1四玉 ▲1五飛まで11手詰。

なんということのない手順で、やや未完成感がある。少しずつ手を入れているのだが、色々直してもあまり終着点が見えない。レコーディングみたいである。テイク10くらいまでいっても、やはり発表取りやめみたいな感じかもしれない。

捨て駒を入れにくいのである。


今週の問題。こちらの方は、ごく普通の詰将棋で、小技をいくつかつなげてみた。



わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。