玉体にメスが

2012-02-20 00:00:45 | 市民A
天皇陛下の冠動脈バイパス手術は、手術自体は無事に終了した。検査入院の後、慌ただしく手術が行われたのは、執刀医のゴッドハンドに手術の予約が入っていない土曜日を狙ったのか、それとも緊急性があったのか、そのあたりは計り知れない。3月11日の御公務に間に合わせようとしたのか、あるいは手術まで時間を取った場合、その間にシビアな状況が発生した場合の宮内庁への批判をかわそうとしたのか、様々な可能性が考えられるが。

実は、天皇陛下の手術と言うのも、明治時代には「玉体にメスを入れるなんてとんでもない」という考え方があって、それどころか手首の脈をとるにも手袋をして行わなければならないとされていて担当医が怒りの辞職までしている。要するに、天皇個人の健康よりも天皇神政を掲げて天皇を利用しようとする多数の人間が取り巻いていたということだ。

もっとも明治時代には、まだ手術の技術も発達してなかったのだから、仮に手術するにしても担当医はたまったものではなかっただろう。実に昭和天皇が崩御の1年数か月前の1987年に腸の手術を行ったのが、始めてだったようだ。

ところで、今回の手術について、宮内庁は、術後の生活レベルについて、テニスができる位まで回復するのを目標にしていると発表しているが、78歳でテニスができなくても別に構わないように思う人が多いだろう。なんとなく違和感がある。

色々とネット上の意見を探していると、今回の手術について、天皇陛下が目標として考えているのは、「もっともっと重大な公務」ではないか、というような意見があった。

日本の歴史を見ると、天皇陛下が重大な決意を示すというのは、そう何回もあったわけではない。桓武天皇を最後にその後、藤原氏、平家、源氏と混乱の時代に登場したのが後白河天皇(法皇)。北条政権末期に登場したのが後醍醐天皇。江戸時代末期に登場したのが孝明天皇。そして、太平洋戦争の開始と終結の時に自分の権限をふるったのが昭和天皇ということ。

変な政党がいがみ合っている場合じゃないのに、無政府型に突き進んでいる「わが国の状況に鑑み」、ついに天皇自身が登場するのだろうか。「わが国」という単語を使っていいのは天皇陛下だけだ、と考えることもできないではない。

ところで、宮内庁病院だが、本来、予防医学を中心業務にしていれば良かったのだが、最近はさまざまである。不妊治療とか神経科。さらに児童心理学まで必要になっているわけだ。
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