湯を沸かすほどの熱い愛(2016年 映画)

2018-11-23 00:00:30 | 映画・演劇・Video
日本アカデミー賞など大量の賞を集めた映画。主演は宮沢りえで、銭湯の女将。風呂焚きの旦那が蒸発し、銭湯は休業。パート先で倒れ、病院で余命2ヶ月の末期がんと宣告される。一人娘(とりあえず、そういうことになっている)を演じるのは、今や大女優然となった杉咲花だが、高校でいじめを受けていた。杉咲花こそ、本当は主演といってもいい好演なのだが、やはり主演は宮沢りえでないといけないということに最終的にはなる。

yuwakashi


そして、女将は残された余生を走り回るために私立探偵に次々と調査を依頼し、遁走した夫と隠し子を見つけ、風呂屋に回収する。登場人物のほとんどに、何らかの人生上の諸問題があることが発覚していき、一人娘の出生の秘密も明らかになる。一方で、体力は徐々に衰えていき、入院したホスピスと風呂屋の間を行き来する杉咲花が活躍を始める。

そして、最後は問題のシーンとされる宮沢りえの葬儀である。ご遺体を載せた霊柩車は、火葬場に行くことなく人気のない野原で時間調整を行い、ついに柩は、風呂屋に到着するわけだ。そして、大量の薪とともに煙突の煙となり、その過程で発生する熱エネルギーで沸かされたお湯で、関係者一同が温まり、故人の冥福を祈ることになる。

思えば、大変に心の温まる葬儀の方法であるわけで、これ以降、全国に広がったのではないだろうかと思ったが、どうも実例はないようだ。実際に銭湯はあっても、今は薪は使われないからだろう。


ところで余談。宮沢りえの右眼の下にあった大きめのほくろが除去されたそうだ。多くのファンはもっと早く施術した方が、傷が残りにくいと思っていたようだが、今になったのは、何か理由があったのだろうか。もしかしたら、貴乃花? 彼に大きな黒星が付くのを祈っていて、ほくろに願掛けをしていたのかもしれない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿