エコプロダクツ2008

2008-12-14 00:00:33 | 市民A
東京ビッグサイトで週末開催された環境展示会。事前宣伝が行き届いていたせいか、すごい入りだった。金曜の夕方に行ったのだが、新橋駅からの”ゆりかもめ”が異常な混みかただったので覚悟していたが、ビジネスマンでいっぱいだ。

どうして、こんなに人が集まるのかよくわからないが、おそらく同業他社のブースをのぞいて敵情視察とか、あるいは異業種のブースをブラブラ歩いて、新規のアイディアを発掘するというのだろうか。実際、私も同病で、いくつかの課題を持っていったのだが。

ところが、会場で、次々に「知った顔」に会うわけだ。「知った顔」と書いて「知人」と書かないのは、仲がいい人だけではなく商売敵もいるからだ。だいたい、基本的に仕事的な「知った顔」は同じようなブースに向かうから仕方ないけど、メガネと花粉マスクでもしてくればよかったか、と思ったわけだ。

ところが、会場の入口に近い場所とかホールの真ん中といったベストポジションには、大手のメーカーが配置されている。自動車会社とか、電機会社とか先進技術を開発しているはず。しかし、そういう会社のブースをいくらのぞいても、まったくわからないわけだ。抽選で電気製品のプレゼントとかエコカーに試乗会なんかじゃ、にわか産業スパイには何もわからない。(わずかにN自動車のブースでリチウム電池のほぼ完成品が見られるが、かなり大きい。乗用車に入れる場合、電池+ガソリンエンジンという並存型は無理じゃないかと思えるのだが、そうなると電池だけで走るクルマの様々な問題をクリアしなければならなくなる。)




笑ったのが、パソコン組立て販売業のN社のブース。「パソコン解体ショー」を行なっていた。「マグロ解体ショー」なら、焼津に遊びに行った時にみたことはあるが、「パソコン」である。希少金属の宝庫とか都市鉱山とか言われているので、どういう微量の金属が抽出されるのか、多くの観客が集まりカメラを構えている。

まず、ボックスをばらして、中のコードを引っこ抜いて、ハードディスクとかCPUとかはずしていき、メインボードを取り出し、それぞれの分類箱に入れて、

「終わりました」

えっ・・・・

ちょうど5分。要するに、組み立ての逆手順をやってみただけ。わたしなら4分50秒でできそうだ。

どうせ解体するだけなら、「大型冷蔵庫解体ショー」とか、「軽自動車解体ショー」とかの方がエンタメ性が高いと思うわけ。


そして、まったく目立たないホールの奥の隅の方で、国策新技術の秘密が露見していた。

はっきりしたネーミングは定まっていないようだが、「超伝導電線」。たとえば絶対零度に近い条件で電気抵抗がゼロになる状態が超伝導だが、その性質を直接的に利用して、電線にしようということで、さらに大掛かりに発電所からの大電力の送電ロスを減らすという上流的考え方と、電気利用の段階で超伝導を利用しようという中流・下流的な考え方があるようだ。

とはいえ、S友電線とかF倉電線のブースには、すでに完成品があったが、社によってまったく異なるコンセプトではないかと、素人的には感じた。新素材は銅とかアルミといったありふれた元素ではなく、「イットリウム」とからしい?どこに買占めに行けばいいのだろうか?


まったく個人的には、山奥の「森林」とか「木材」といった問題で悩んでいて、ヒントを探しに、「生物の多様性」とか「エコ住宅」とか見て回ったのだが、生物多様性というのは、ようするに「原始林を守れ」ということで、木質住宅の話は、「国産材を利用」するために、積極的に間伐して森林を木材牧場に改造して、どんどん切ってどんどん植林しよう、ということ。

似て非なる主張のように思えてならないし、なにより「木」と「森」を見てはいるが、「森林所有者の困窮」には全く目を向けていないという最大の欠陥を感じたわけだ。


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