フジコ・ヘミング版画展(もう一つの世界)

2019-10-06 05:41:55 | 美術館・博物館・工芸品
フジコ・ヘミングといえば、無国籍のピアニストとして(今はスウェーデンか日本の国籍を取得しているらしい)80歳を超えた今でも世界中を回ってコンサートに出演している。特に、リスト作曲の『ラ・カンパネラ』は若いころから十八番で、手元にある1973年の演奏(収録イイノホール他)ではリストとショパンとブラームスで12曲が揃っている。よく見直すと、1曲目は1998年の演奏、12曲目が1973年の演奏と同じ『ラ・カンパネラ』が二つも入っている。



若いときに聴力を失うという苦難を経て(片耳は復活した)、いつの間に国籍がなくなり難民パスポートを使うことになったり、ジャーナリズムが彼女のことを発見するまでは幸運に見放されていたということなのだが、実は自伝『フジコ・ヘミング 魂のピアニスト』を読み、『ラ・カンパネラ』のCDを聴き、コンサートのチケットは入手困難ということなのだが、もう一つの彼女の世界が、「絵画」だそうだ。



自伝の中にも触れられていたが、彼女の趣味が絵画。日記に絵画を添えて「絵日記」を書いて(描いて)いるのだが、ちょっとの時間で描けるような線描画ではない。ややシャガールに似ている感じはあるが、本格的である。公開されるのは自分のピアノ演奏のCDのジャケットということだったが、相当量の絵画があるらしい。それらについて、本人が公開を希望したということで、普通ならばその絵画を額に入れて展覧会をするはずなのだが、どうしたことか、その原画を元に版画化して100倍の量にして売り出そうということになったらしい。



ということで、版元が中心になって、全国ツアーで1、2年前から版画展覧会兼即売会が巡回している。近くのショッピングモールで開かれているので(~10月8日)、見に行って係りの人と話をすると色々と教えてくれた。

彼女の版画の価格は、10万円台後半から30万円台までで、平均20万円位だ。20万円で彼女の版画が買えるなら安いと言えるだろうと思う。先日、知人の老夫妻から聞いた話だが、「やっとスマホを買ったのだが夫婦で20万もかかった」とのこと。20万円かけてペイペイするより1枚購入してピアノのある部屋に飾る方がずっと満足度が高いのではないだろうか。
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