竜王就位式メモ

2010-01-30 00:00:23 | しょうぎ
ryuo1今週始め(25日)にホテル・ニューオオタニで開かれた竜王就位式にお呼ばれした。2日違えば某党容疑者の被疑者取調べと同時になるところだった。

おそらく竜王戦の7番勝負が始まる前にパーティ会場が予約されているのだろうから、4勝ゼロ敗で盛り上がらないまま終わってからしばらく、忘れた頃に開かれたのだろう。

もっとも、絶対に忘れていないのは竜王本人である。会場で優勝賞金3900万円の目録が手渡された。4局で3900万円ということは、一局あたり975万円である。本来は竜王に就位し、3900万円を獲得するということなのだが、渡辺竜王にとっては6年連続である。いすれタイトルを失う時に、3900万円の大損をしたような錯覚を感じるのかもしれない。子馬への投資と混同しないほうがいい。

そして、毎年のことなので、あらかじめわかってはいたが、さまざまな人たちからの定番的な謝辞が続き、やっと食事が始まるのは35分後だった。スピーチの中で特に感動的なものは覚えていないが、1996年から1997年にわたり竜王戦7番勝負で8連勝の記録を持っていて、今回並ばれた谷川浩司九段から、「竜王戦以外でも早くタイトルを取るように」というキツイおコトバがあった。

竜王に苦言を呈する前に、そのコトバは自分に対して言うべきじゃないか、と僅かに思ったのだが、賞金額が高すぎて、渡辺竜王も他のタイトル戦では無欲になってしまうのだろうか。


さて、今回の会場はニューオータニだが、昨年まではパレスホテルだった。ホテル建て直し中ということで、会場が変わったのだろうが、ささやかに期待することがあった。パーティ会場内に臨時で設置される鮨屋の屋台である。というのもホテル内で営業しているのは、あの食通魯山人氏が“最高!”と賞賛した「銀座・久兵衛」である。

ryuo2開会前に会場をのぞくと予想通りの「久兵衛」。乾杯の直後に列に並ぶため、久兵衛前にホームテーブルを設営する。が、一抹の不安があったのは、準備されているネタ。久兵衛ともなれば、「上ネタ」としかイメージできないが、なんとなく赤いマグロとかキュウリとかが見える。白っぽいマグロとか黄色い塊とか見えないわけだ。

そして乾杯終了後、約10秒後に3人目の鮨客となったのだが、不安が的中。マグロ、イカ、イクラ、サバ、そしてかっぱ巻きである。ミシュランの星が1個しかもらえないのも無理はないような気もする。

その他、主催が大読売新聞というのに、料理は昨年までよりも、量も質もシャビー感が漂っていたのだが、新聞社の懐もかなり寒いものになっているのかもしれない。あるいは、今年の竜王戦で、A級棋士が寝過ごして不戦敗という醜態に至ったことに、大激怒して料理半減とかペナルティを課したのだろうか。読売購読者の出席も多いだろうが、読者が減らなければいいのだが。

会場には5歳の七五三の写真撮影を終えたばかりの竜王のご子息も和服姿で登場。感心したのは私の耳にはあまり残らなかったゲストのスピーチをおとなしく全部聞いていたこと。

もっと小さな頃から見ているが、竜王の顔にかなり似てきていると思う。体つきはがっちりしているので、たぶん15歳頃に父親の身長を追い抜くのではないだろうか。将棋のルールを覚えて指し始めているようだが将来は不確定である。父親の所業をみて、自分の将来の目標とすることは十分に考えられることなのだが、それが将棋指しなのか、競馬の予想屋なのかは、まだ誰にもわからない。



さて、1月16日出題の詰将棋の解答。

▲1二銀 △2二玉 ▲2一銀成 △1三玉 ▲2五桂 △1四玉 ▲1三金(途中図1) △2五玉 ▲3六飛成 △1六玉 ▲2七銀(途中図2) △1七玉 ▲3九角 △2八合 ▲2六竜 △同角 ▲1八銀打まで17手詰

実戦的過ぎる手順だったか。



詰将棋的には3手目は▲1三角とかだが、実際はそういう問題を作っているうちに、反証的に完成した。

すべての詰手筋を無視すると詰むことになる。

あまり感じがよくない問題だった。

動く将棋盤は、こちら




今週の問題は、詰め手筋と、普通の手と、意外な手などを織り交ぜた問題である。やや解きにくいかもしれない。

わかったと思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ボンヤリからスッキリ (蛇塚の坂本)
2010-02-02 10:50:39
最終手○○●手数●●手詰。
最初の配置は、駒がボンヤリと並びどこから手をつけたらよいか解らなかったが、1つ1つこまを消去して行き最後はスッキリした収束でした。
Unknown (おおた葉一郎)
2010-02-02 15:49:00
坂本さま
正解です。そうですね、初手がはっきりしないということですね。

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