藤原道長、その実像は?

2004-07-30 20:54:41 | 書評
82f27503.jpg先日、新宿のデパートで古書まつりがあり、のぞく。いつも思うのだが本は種類が多い。
多種多様、古今東西の書籍が山積みである。玉石混交とも言えるが実際入手してもということもある。また、古い本と古典とは異なり、人間の知性が僅か10年、20年の時節の変化を乗り越えることさえ難しいことがわかる。

今回は、北山茂夫著「藤原道長」(岩波書店)を購入。実は丸谷才一著「輝く日の宮」を読んでから、「道長」が気になる。
ちょうど1000年前の京都を舞台とした古代日本最終章へ向かう貴族政治の頂点に君臨。一方、大鏡、栄花物語、自著の日記、紫式部日記などで、彼の政治的、文化的、宗教的な行動や行跡についてはおよそ知れるものの、実際の人間としてはどうだったのか?若くして藤原一門の総領を襲ったのは単なるマキャベリストであったのか、あるいは日本史の中でも指折りの大巨人であったのか。
「輝く日の宮」では余韻の残る表現になっている紫式部との関係は、時空間的に限定的であったのだろうか。倫子と明子という二人妻をこよなく愛したというのは本当なのだろうか、著者はこの二人の他にも、様々な女性がいて、それは「当時の貴族の常識」とひとことで割り切っているが、読者にはつれない。

やはり岩波書店版では限界か。道長の実像は依然、謎のままである。

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