「独ソ不可侵条約」風。三通目の行方

2009-11-21 00:00:13 | しょうぎ
11月17日、いわゆる将棋の日に、日本将棋連盟と日本女子プロ将棋協会は、両団体間で締結されたとされる「合意書」をHP上で公表した。

個人的には、二団体に分かれてからは、さまざまな活動で大いに神経をつかわなければならないので、大変困っていた。その内容はおいておくが、この合意書で、何もかも解決したのかどうか。覇権主義は消滅したのか。

はっきりいって、確信はもてない。合意は行為によって裏付けられなくてはならないが、まだ何も見えない。

ということで、発表された「合意書」を読んでいて、感じたことが二つ。(法律的には、色々とあるが、それ以外)

一つ目は、既視感のある内容である、ということ。すぐに思い出したのが、1939年8月にヒットラーとスターリンの締結した(署名は両国外相)、独ソ不可侵条約

二つ目は、合意書の文末。

・・本書三通を作成し各自記名押印する。

何かの間違いじゃないかと、両団体のHPで確認したが、どちらも「三通、各自記名」となっている。

合意書

社団法人 日本将棋連盟会長 米長邦雄(以下連盟という)と、一般社団法人日本女子プロ将棋協会代表 中井広恵(以下LPSAという)は、以下の項目について合意した。
第一: 連盟とLPSAは、日本の伝統文化たる将棋界の隆盛を願い、互いの団体に敬意を払いつつ互いに独立性を保ち、共に切磋琢磨するものとする。両者は友好団体であることを確認する。

第二:連盟とLPSAは、過去の経緯やトラブルは不幸な出来事として、今後繰り返さない。

第三:連盟とLPSAは、両者のどちらかが誹謗中傷等攻撃を受けた時は、スクラムを組んでこれに立ち向かい解決に協力する。

第四:連盟とLPSAは、連絡協議会を発足させ、両団体の運営における問題案件については誠意を持って話し合い、万が一トラブルが起きても法的手段をとることは極力避け、話し合いによる解決へ向け最大限の努力をする。

第五:連絡協議会については、連盟二名・LPSA二名・第三者の立会人一名、書記一名により構成し、当面は月に一回開催する。

上記各項目について 連盟とLPSAは異論なく合意した事を確約し、その証として、本書三通を作成し各自記名押印する。

平成21年11月17日

社団法人 日本将棋連盟 会長 米長邦雄 印

一般社団法人 日本女子プロ将棋協会 代表 中井広恵 印


まず、独ソ不可侵条約(以後「独ソ」)と合意書(以後代表者名より「米中」)との共通性。

「独ソ」では、第一条で二国間の戦争を禁じている。「米中」では、第一条と第二条がこれにあたる。

「独ソ」では第二条で、一方が第三国に攻められたときにそれに加担しないことを取決め、第四条では、そういう一方の敵対グループに入らないと決めている。「米中」では、まさに第三条である。

「独ソ」では、第三条で相互の共同利益がある案件がある場合に協力することと、第五条で相互に紛争がある場合に、両国で構成される調停委員会で解決することが記されている。「米中」では、まさに第四条と第五条がこれにあたる。

「独ソ」の第六条は、条約の有効期限で、第七条は発効の期日である。「米中」には有効期限の決めがないのだが、永遠に続くというものほど、脆い。

そして、この独ソ不可侵条約を見ても、抽象的過ぎて、各条毎に何が言いたいのかよくわからないが、それも合意書と似ている。

というのも、独ソ不可侵条約は、世界に公開されていた部分だけではなく、きわめてえげつない裏協定が存在していたからだ。ポーランド分割をはじめとする、欧州東部の二国間の勢力図を勝手に決めてしまったわけだ。

米中間にも「ま」問題や「ま」問題や「き」問題や、その他多数の問題がボコボコ発生しているようにも見えるのだが、それらについて、何らかの協定があるのではないだろうかと、歴史は示唆するのである。

それと、三通目の署名は、どこの誰なのだろう。

早い話が、HPに公開するなら、署名など1通も要らないと思うわけだ。合意した内容を同一文書で公開すればいいだけだ。企業の合併発表などと同じだ。

つまり、第三者が現れ、両者とも無理やり合意させられた。しかも、かなり合意内容の維持が解釈の問題等で難しい状態にあることを第三者も感じ、少なくとも書類に残さなければ、と思ったのではないだろうか。

発表された合意書の二団体の記名の下に、「立会人」○○○○というような個人名が書かれているのではないかと想像。

しかし、米氏をおさえられる人物って?日本財団のS氏とか元稽古先の東亜燃料元社長N氏?まさか三浦水産社長ではないだろうし、棋界でそんな実力者は羽生さんしかいないだろうし・・・


さらに余計な一言を言えば、独ソ不可侵条約に基づき、またたく間にポーランドは分割されたのだが、条約締結後1年10ヶ月で、ドイツはソ連攻撃を開始した。


さて、11月7日出題作の解答。



▲2七角 △同玉 ▲3八銀 △3六玉(途中図1) ▲3七銀引 △2五玉 ▲2四金 △1五玉(途中図2) ▲2五金打 △1六玉 ▲2六金 △1七玉 ▲2七金 △1八玉 ▲2八金 △1九玉 ▲2九金まで17手詰

攻めの中心と思える角をいきなり捨てる。

さらに、▲3八銀と打てば△3六玉と、今度は飛車が取られてしまう。さらに▲3七銀引では、一層不安になる。



その上、▲2四金打としたいところを、単に盤上の金を横移動すると、△1五玉と銀まで取られてしまう。

要するに、積極的捨駒だけじゃなく、玉の目の前に、次々にお土産つきの逃走路があらわれるわけだが、結局、下りエレベーターに送り込むわけだ。

動く将棋盤は、こちら


今週の問題。



幸か不幸か、愛読者の「さわやか風太郎さま」が、現在の大邸宅を、御殿風に建替えられるということ。

建造工事中は、当面、本ブログを携帯でチェックということのようなので、パケット代が増加しないように、比較的短手数問題でいこうかと。(まったく余計なお世話かも)

わかったと、思われた方は、コメント欄に最終手と手数と酷評を記していただければ、正誤判断。

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2 コメント

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Unknown (不透明人間)
2009-11-21 15:14:51
○○●まで7手。

「独ソ」と「米中」……詰将棋よりうまいなあ。
Unknown (葉一郎)
2009-11-22 07:31:03
不透明人間様


正解です。

酷評とみるべきか。

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