スピード2(1997年 映画)

2021-03-02 00:00:10 | 映画・演劇・Video
大ヒット作『スピード』の第二作。一作目の5倍以上の製作費をつぎ込み、1作目の半分の興行成績だったそうだ。具体的には、1作目は3千万ドル使って収入が3億5千万ドル。2作目は1億6千万ドル使って収入が1億6千万ドル(収益はゼロだ)。

sp221作目は、キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックが主演で、監督はヤン・デ・ボン。2作目も同じチームで作る予定だったが、キアヌ・リーブスが降板。サンドラ・ブロックが主演ということになったが、シナリオでは男のSWAT隊員が大暴れすることになっていたので、うまくない。1作目はサンドラ・ブロックも暴走バスの運転をする役だったが、今回はほとんど活躍しない。

キアヌ・リーブスは当時のことを「シナリオを見てがっかりしたので降りた」といっている。失敗作の原因は、私ではないといいたいのだろう。

実際、シナリオは一作目の焼き直しで、一作目は、ビルのエレベーター・ジャックにはじまり、メインイベントは爆弾を仕掛けられた乗合バスの暴走、おまけで地下鉄暴走。地下鉄が地上にあらわれて終了。

二作目は、カーチェイスが少しあって、メインイベントはクルーズ船の乗っ取りと大型タンカーやリゾート地の岸壁への突入。おまけには飛行艇での格闘。クルーズ船は一作目の地下鉄と同様に地上に乗り上げ、停止。

製作費用が違うのは、ボロバスの暴走の費用と、豪華客船が岸壁に突っ込んで、周りの建物をなぎ倒すシーンの差額だろう。飛行艇もこわしてしまったし、タンカーは炎上。

一作目の。エレベーター、バス、地下鉄というのは身近なものだが、二作目のカーチェース、クルーズ船、飛行艇というのは庶民の生活には登場しない上級国民の享楽物だ。

そして、犯罪対象物がダイヤモンドという物欲なのが、さもしい感じがする。