東京サッポロマラソン

2019-11-11 00:00:24 | スポーツ
東京オリンピックの観戦チケットの募集がまもなく始まる。通知メールを読むと、今回募集しない競技がいくつかある。

札幌移転が決まったマラソンだけではなく、『マラソンスイミング』、『総合馬術クロスカントリー』、『トライアスロン』もだ、マラソン、競歩の次の問題が、先回りして予言されているようなものだ。逆に開催が危ぶまれていたボクシング(国技館開催)は今回、始めて売り出される。アマチュアボクシングなのでリングサイドで観戦しても血が飛んできたりはしない(はず)なので、倍率的に当選しやすいこともあり、狙い目かもしれない。

ところで、札幌へのマラソン移転で、大人げない態度をとっているのが、一人+1団体。

まず、小池東京都知事。当選したときにはボートやカヌー、水泳まで会場を他県に押し出そうとしていたのに、実際に競技がなくなることが決まるとむくれている。単に、メンツとカネだけの問題で騒いでいるように見えるが、近視眼と言えるだろう。

五輪の時にマラソンをやらないのだから、むしろ都の変動費は減るはずだ。札幌だってコストは一過性のものだろう。本来、暑いから移転するので、当初のIOCの札幌ドーム案とは例に挙げただけで、できる範囲でやればいいだけだろう。真駒内と円山の競技場が候補になっているようだが、両方ともコースを一周ずつ回っていけばいい。

むしろ、札幌が冬季五輪に立候補をあきらめているのは、規模に見合う投資ができないからなので、フィギュアスケートやアイスホッケー、カーリングなどは東京でやればいい。むしろ冬の五輪でマラソンを種目にして東京で開いてもいい。

一方、観光地巡りの東京のマラソンコースを生かすなら、世界中から有名ランナー呼んで毎年国際大会を開けばいい。

それと最も違和感があるのが、おカネの話。東京都は常識的な範囲ではいくらでも財源があるわけだ。つまり「都債」を出せばいい。羽根が付いているように売れているはず。国債の売れ行きはあまり好調ともいえないが、それに比べると利回りは高く、特にリスクも感じられない。都民ではない私だって都債を買っている。

そもそも何も仕事をしない都知事が何代も続いてもとりあえず大破綻するわけでもなく、なんとなく東京は少しずつ大阪化し、大阪も少しずつ東京化しているように思える。東京都知事というのは単なる政策執行者として選ばれているだけで、東京都の土地の所有者でもないし、都民の支配者でもないわけで、家康が江戸に住み着いてから430年の歴史の単に最後の4年分の政策執行官に過ぎないわけだ。


次に、日本陸連。確かに夏の五輪をめざしていたので文句タラタラなのだろうが、それは「東京の猛暑の中では外国人選手に不利だろうから、あらかじめ暑さに耐えられる選手を選び、コースの特徴に合わせて準備しよう」というメダル獲得作戦を立てていたのだろうが、簡単に言えば「開催国に有利にしよう」ということだろう。主催都市の国が、心の中で思っていても口に出したり文字にするようなことではないだろう。まったく恥ずかしい限りだ。

しかも、冷静に考えれば、現在の実力でメダルに手がかかるとしたら、「涼しい札幌の予定が、たまたま猛暑になってしまった」という場合に限られるのではないだろうか。涼しい場所でも猛暑対策をして臨むことだけがメダルの条件ではないだろうか。