フライトプラン(2005年 映画)

2019-03-26 00:00:13 | 映画・演劇・Video
主演はジョディ・フォスター。米国の女優のトップ中のトップである。アカデミー賞の主演女優賞を2回も受賞している。「告発のとき」と「羊たちの沈黙」。この前観た『パニックルーム』とか、この『フライトプラン』とかどうして出演したのだろう。

flightplan


もっとも、ジョディが主演でなければ、この映画は成り立たないほど、ミステリの筋書きが危うい。

航空機設計士のカイル(ジョディ・フォスター)は、ベルリンで仕事中に、夫が突然の事故で亡くなってしまう。失意の彼女は夫の棺と6歳の娘とともにニューヨークに戻ろうと飛行機に乗る。機体は、彼女自身が設計に携わっていたE474(どうみてもB747=ジャンボ)。二階建てで機内は客室も、簡単には入れないものの貨物室も複雑。

そして、二人を乗せた飛行機が離陸し、カイルはしばらく仮眠して目覚めると娘の姿がない。つまり密室で失踪したわけだ。

その後、機内で大捜索が始まったものの見つからない。さらに大騒ぎするカイルは突然現れた航空保安官に逮捕されてしまう。さらに、夫が亡くなったショックで妄想と現実の区別がつかないと断定される。

その後、保安官の眼を盗んで、トイレの天井から貨物室内に侵入して貨物室の捜査をしている間に、保安官によりハイジャック犯と認定され厳重警戒の空港に緊急着陸するのだが、自分をハイジャック犯に仕立てた上、機体ごと吹き飛ばそうとしていることに気付いたカイルは大立ち回りをしたうえ、娘を見つけて助けた上、保安官を貨物室に封じ込めてから、爆発物のスイッチを押し吹き飛ばしてしまう。ただ、爆弾は柩の中に仕込んであったので、たぶんバラバラになったのは2体ではないだろうか。

よく考えると、ほとんどの時間、ジョディ・フォスターが映っていて、暴れたり、騒いだりするので、観客は細かなロジックの矛盾には気が付かないことになっている。

いずれにしても、トイレの天井から貨物室に潜り込めるような設計では問題があるに違いないだろう。

新型機のファーストフライトは、設計者や航空機製造会社社長、航空会社社長が同乗して、地球を十周してから安全宣言してもらいたいものだ。