産地からわざわざ日本に来て食べる人たち

2019-01-25 00:00:19 | 市民A
ウナギの高騰は、庶民の口からどんどんウナギの味を遠ざけているのだが、格安のウナギを提供している店もあり、『名代宇奈とと』もその一つとして有名。安すぎて、一回倒産しているようだ。東京と大阪で計10店舗が展開されている。

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ワンコインうな丼と言われるように、500円のうな丼もある。浅草に行った時に、ちょうどお昼に宇奈ととの店の前を歩くと、短い列ができていたので、入ってみる。

すぐに気付いたのだが、日本人客の比率は少ない。半分が中国からの観光客で、1/4はその他アジア系、1/4は日本人ということ。500円丼だと、上から見て茶色の面積よりも白の面積の方が多いようなので、「ダブル」を注文。1000円になる。要するに500円が二切れという簡単さだ。

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まわりの中国人観光客を見ると、二つに分かれて、一人だろうが家族だろうが、大量に注文して5000円以上使う人。500円にこだわる人。やはり中国は格差社会であることを感じてしまう。高い注文をする人ほど、傍若無人で、店員にもらって鰻重特上をスプーンで食べたりしている。ほとんどの客はウナギを撮影する。

メニューを見ると、白米とタレの醤油は「国産」とメニューに明記されている。ということはウナギは国産ではなく中国からの輸入なのだろう。何も日本で食べなくてもと思ってしまう。

ウナギの肉質だが、江戸(東京)の調理は、肉質が薄くて、かつ身が柔らかいのを上等とするのだろう。本場の一つである浦和(埼玉)のウナギは、身が厚くて柔らかい。宇奈ととのウナギは身が厚くて堅い。

おそらく中国での調理も、このように厚い肉質を固く焼くのだろう。要するに、すでに日本人向けではないのかもしれない。もっとも、あまり美味いと、さらに中国でのウナギ消費量が増えてしまうのだろう。