最悪だが最善とか

2018-04-16 00:00:16 | スポーツ
最近、「最悪だが最善」という声が多いのが一つは安倍内閣で、もう一つはサッカー日本代表監督だったハリルホッジ氏の解任。

安倍内閣は、米朝会談が行われて、なんらかの方向がみえるまでは代わらない方がいいというのは、いまさら関係する各国首脳との関係を再構築する時間はないからだ。

一方、ほぼ同じ時期に開かれるワールドカップの監督を代えようというのだから最悪なのだが、とはいえ代えなければならないのであるなら代えるしかないのだろう。

もっとも、「最悪の上に最悪」という人もいる。ようするに今までの経緯の中では本戦の3試合とも大敗しそうだが、今までは単にテストだが本戦では「奥の手」があるのだろう。あるいはないのだろう。というところで意見が分かれる。

歴代の日本の監督は、「日本人は個の力で負けるので、組織力で補う」というところに専念してきた。戦略戦術が監督ごとに違うといっても、ようするに予選では強者の論理、本戦では敗者の論理ということだった。

したがってハリルは「組織より個の力」と言いだしたため、協会・監督・選手の間にもやもやした疑念が生じてきていた。しかも言語の問題があり、ハリル監督はセビリア語ではなく、たどたどしいフランス語で語り、日本の協会も選手もフランス語はまったくわからないので通訳を通して監督の話を聞いて判断するしかなかった。そもそもセビリア語の通訳を用意すべきだった。個の力はいくら監督が叫んでも一朝にしてできるものでもない。

では、監督交代がこれほど遅れ、代わり映えしない西野監督になったのはなぜなのだろう。田島会長の言葉で「もっと早く代えるのなら、別の監督を探しただろうが、この時期なら内部昇格しかない」という意味のことを言っているのだが、真実はこの裏返しなのではないだろうか。

つまり、もっと前に代えようと人選を進めていたのだが、適任者を決めることができず、結局この時期になり内部昇格で西野監督になったということなのではないだろうか。

内部昇格、あるいは日本人監督といえば前五輪監督でハリルのお目付け役だった手倉森ヘッドコーチや現五輪監督の森安監督との比較ということになるだろうが、森安監督は別のチームの監督で、もはや手遅れということだろう。では手倉森ヘッドについていうと、確かに試合勘はすばらしいが、本田をはじめとする常連メンバーからすると「Wカップに出場したこともないのに監督ができるのか」と軽んじられてしまうだろうということと、要するに後からきたヘッドコーチが監督を追い出していわゆる下克上的すぎるからではないだろうか。

ただ、もしかすると実質的な監督は手倉森氏になるのかもしれないし、今後の展開では西野氏解任で手倉森監督誕生ということすらあるのではないだろうか。(たとえば第一戦大敗とかの場合)

ところで、本田選手はトップ下にこだわるようだが、強豪国と戦うと、守備的になり、陣形がペッちゃんこになるのだから、そもそもトップ下という仕事すらあるのかどうかわからない。長いパスをもっとも正確に出せる選手であり、また前線の足の速い選手へのパス供給が必須になるだろうから、モスクワ時代もやっていたボランチに特化した方がいいと思う。

一方、対戦国の立場で考えると、日本など眼中にないのだろうが、日本以外の3チームの力が拮抗しているとすると、なおのこと日本戦に引き分けたり負けたりすると致命傷になるということを考えているのではないだろうか。すなわち大量点を狙ってくるとか・・