万能鑑定士Q モナリザの瞳(映画 2014年)

2016-11-21 00:00:02 | 映画・演劇・Video
小説を原作として、軽いミステリー作品になっている。事件の目的物は、名画モナリザ。これを日本で行われる展覧会場で贋作とすり替えようというのだから荒唐無稽だ。会場は国立東京美術館。奇妙なことに、そういう名前の美術館は存在しない。

そして、警察が出し抜かれ横浜港から本物のモナリザを貨物船に積み込み作業中に間に合った。東京港から出港していれば成功しただろう。それを推理して奪還するのは、万能鑑定士Qを名乗る綾瀬はるかにそっくりな女性鑑定士と松坂桃李そっくりな記者。

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女性鑑定士は高校生の頃はまったくの落ちこぼれだったのだが、離島から東京へ出て、物を覚えるときに、人間の五感や感情とものごとを重ね合わせて覚えるという方法で、真贋判断の達人になる。本来は鑑定団の番組に出演すべきところ、自営で眼を鍛えている。

一方の記者はまったくのウスノロで、新型うつ病になる寸前だったのだが、あるパーティの場で起きた犯罪を瞬時に見抜いた彼女の能力を見て、追っかけ取材する。そして、舞台はパリに。

で、窃盗団は1911年にイタリア人がルーブル美術館からモナリザを盗み出して故郷のイタリアに持って行った事件と関連させ、実行犯を洗脳し、ルーブルの展示物自体が偽物だと思い込ませる。

そして、本映画には、美女がもう一人登場するのだが、こちらは実行犯側。どうも綾瀬はるかは、悪役が似合わないタイプだ。いずれ悪役もやるのだろうか。

ところで、本映画はモナリザの真贋鑑定が大きな意味を持つのだが、500年前の作だし、途中に盗まれたり、物をぶつけられて修復したり、キャンバスではなく板に書かれているのだが台板がゆがんできたり、鑑定困難な事情が多い。

私だったら、絵画の一部を削って舐めてみれば、イタリア製かどうかはわかると思う。