雑魚レストラン ついに陽の目を・・

2015-07-27 00:00:45 | 映画・演劇・Video
麻布演劇市第206回公演は、ついに完成した『雑魚レストラン』。かなり本格的な演劇で、キャストもベテラン中心で、総出演者数40人と半端じゃない。

なにしろ、映画になるはずだった。東京で挫折して心を傷つけられた多くの人たちがサーフィンをするために訪れる場所があった。そこで多くの人たちが出会って、再起のために共同事業として始めようとしたのが、無名の小魚を使った海鮮レストラン『雑魚レストラン』だった。

zako


ところが、シナリオが決まったのにかかわらず、本作は映画化することが困難になる。なぜなら、その場所は福島県相馬市と浪江町だった。

レストランのあるべき海辺の場所は、すべて流されてしまう。そして、原発事故により、立入禁止となっている。

都会生活で傷ついた人々が集まる場所だったのだが、ここにいた人の方がもっと傷ついてしまう。

ということで、映画ではなく演劇という形になる。さらに喜劇になる予定が悲劇となる(これは最後の1分間を付け加えるだけだが)。

私の席の後ろには、この劇のオーディションで落ちたと思われる女性が、連れの女性に色々と説明をする。うるさいな。

「もし、出演したとすると最後の方で、大量に出演者が登場するところなのよ」とか言っている。

keiko


確かに試食会のシーンでは30人が次々に登場するので、シナリオが大変だ。椅子の数が足りなくなってしまうのではないかと心配になる。むろん、数はぴたりだ。


次回の麻布演劇市は「二宮金次郎」が主人公らしい。例の「歩きスマホ」の先駆者だ。たぶんパスか?