海(小川洋子著)

2011-11-01 00:00:02 | 書評
umi小川洋子と言えば女流長編作家ということになる。とくに最近、彼女の長編作品が人気である。そろそろ村上春樹の人気にも陰りが生じているのだろう。

そして、この「海」だが、短編小説である。長さが不変な6つのストーリーで構成され、それぞれのつながりは明確ではない。

なんとなく、フンワリした仕上がりの小説「海」や、毒薬のような激しい切り返しのある「風薫るウィーンの旅6日間」。いずれも作家の筆力のなせる技だろう。

とりあえず、小川洋子の作品数少ないので、そのうち全作品踏破とか考え付くのではないだろうか。でも、読みつくしてしまうと楽しみがなくなるので、あせらないことにする。