金色ネクタイの男

2009-09-28 00:00:37 | 市民A
necktie金色ネクタイの総理にあやかり、金色のネクタイを締めてみた。さらに、古来より高貴とされる紫が入っている。

しかし、平凡な一日だった。ネクタイの価格がユッキーの数十分の一(推定)だからか。それに金色ネクタイは一般に、不評だ。金持ち趣味。

ところで、総理と外相がいない間に国内であれこれと問題が起きている。明治初頭に岩倉使節団が米欧視察に行っている間に東京に残る西郷が、あれこれと勝手に制度改革を進めていたことに似ているのだが、当時と違って、飛行機に乗れば、すぐに首相官邸に戻れるわけだ。さらに、現代の西郷である小沢一郎は英国視察に行ったまま帰ってこない。多くの懸案は、総理帰国を待ってからになる。(帰ってきて、すぐに両国に行って、朝青龍に優勝カップを授与した。モンゴルを味方にしようというのだろう。「遠くと交わり、近くを攻める。」有名な中国の諺だ。)

まず、「八ツ場ダム。

まず前原流の「はじめに、工事中止ありき」方式。

いかにも乱暴風だったが、案外正解かもしれない。要は、不要なものは作らない。

建設続行の意見の中心は「もったいない精神」だろうか。既に3200億円を投じ、残る費用は1400億円。さらに地方自治体から集めた費用(2000億円)は返還するというのでは、作った方が安いのではないか、という説。

しかし、変換する2000億円は、別に無駄になるわけじゃなく、地方自治体の財政に組み込まれるだけで、その分、地方自治体の債務が減ることになる。だから、費用ではないわけだ。

さらに、画像で見る限り、7割も費用を使ったにもかかわらず、ダム本体はまだ建設されていないのである。おそらく、道路や橋の建設や墓地の移転、旅館の移設建て直しなどに使われたのだろうが、それならそれでいいじゃないだろうか。(でも3200億円は何に使ったのだろう)

100年に1度の洪水のためと言いながら、すでに工事は50年を超えているわけだ。


次に、「JAL

個人的には、MBA用の教科書の「破綻企業」の題材として使えるな。と思っていたのだが、ついに再生チームが登場。前原大臣も便利な人脈を知っていた。というか総理大臣になった時に登場させるはずだったのだろうが、ずいぶん手早い。

これじゃ、竹中路線の継承ということになりそうだが、そういうことなのだろう。ただし、かつて、産業再生企業が手がけた大物案件は、「元の姿で生き残る」ことにはなっていない。

大臣へのインタビューで、「JALを破綻はさせない」と報道されているが、よく聞くと、「JALという企業体を破綻させない」とは言ってなく、「JALの事業を破綻させない」と言っているわけで、依然として、破った株券が宙を舞うリスクは続いているのだろう。事業としては、国際線と国内基幹路線(千歳-羽田-関空-福岡-沖縄)のみとして、残りの国内線はANAのシェアを60%以内に抑えることにしながら、他社に開放するのだろうか。それでも便数が確保されなければ若干の運賃補助に税投入か廃止。

場合によっては、民事再生法+経営者交代ということだろうか。

次に、「モラトリウム

亀井式の「かわいそうだから、ゆるしてあげよう」というのは、結果としてもっとかわいそうなことになるのが世の常である。

モラトリウム(たとえば3年間、元利返済猶予)というのが、通ってしまうと、意図とはまったく異なるのだろうが、リーマンショックの原因になった「サブプライムローン」と同じ効果になってしまう。

サブプライムローンは、借りた当初(たとえば5年)はまったく返済しなくてもよく、期間が過ぎると高い金利と圧縮された借入金返済に追いかけられるのだが、モラトリウムの場合は、約定期日になると、払わなくてもよくなるのだが、それで中小企業の赤字が消えるわけではなく、さらに3年後に積み重なった借金の山に押しつぶされることは間違いない。

確実につぶれる企業に対する金利は割高になり、さらに破綻企業やゾンビー企業だらけになり、どうにもならなくなる。処方箋が間違っている。ヘボ医者方式だ。

だいたい、国民新党は、前回選挙で国民の支持を得ていないのであるから、内閣に加えればもめごとを起こすに決まっているわけだ。早めに谷垣氏のところにお帰りいただくのが妥当な線ではないだろうか。

築地市場の移転
赤松大臣が、YESとかNOとか言わないのは賢明。だいたい都民の問題に国が口をはさむのは行き過ぎだろうし、「危険ならNO」というのは、あたりまえの話だからだ。それより、五輪誘致の都知事の応援に鳩山首相がコペンハーゲンに行くべきかどうかだが、「行った結果、オリンピックはずした」と黒星付けられるのが嫌なのだろう。勝ちそうだったら行くのではないだろうか。


その他、民主党の総意でもないような変な政策が、様々に動いているようだが、一刻を争わないようなもの(夫婦別姓とか死刑執行)は、そんなに焦らなくてもいいのではないだろうか。その前にインフルエンザのワクチン問題とかアフガンPKOの検討とかが先だろう。