二つの災害のこと

2008-05-19 00:00:49 | 市民A

四川大地震のこと。

マグニチュードが7.8から8.0に訂正になった。7.8にしては、被害が広範囲で、さらに山崩れなど自然環境まで深刻なダメージがある、と思っていたので、やはり人災だけでなく、天災であるということがわかる。

中国の地震については、あまり詳しくないが、もともと地球の大陸移動説では、アフリカ大陸と繋がっていたインド大陸がプレートごとインド洋の上を移動していってアジア大陸と衝突し、南から北へを常に圧力をかけている。8000メートルのヒマラヤ山脈は、インドと中国のサンドイッチで上空に地面がはみだした状態である。中国南部は、そういったプレートの押し合いで歪ができやすい場所である。今回の地震による断層のズレは1.5メートルと言われている。

そして、5万人もの犠牲者の多くは、建物崩壊による圧死。特に、午後2時半ということもあり、学校の校舎が崩壊し、大勢の生徒が生き埋めになってしまった。災害当初から気付いていたが、崩れた建物はほとんどが煉瓦積みである。鉄筋や鉄骨を使っているようには見えない。欠陥建築と言われるが、そもそも地震のことなど考えていないのだろう。

日本でも手抜きマンションは大問題になり、首謀者は服役中だが、それ以前の問題なのだろう。

日本も、大きなことを言える身分ではなく、M8.0程度の地震では、つど大惨事を起こしている。家屋倒壊と火災。関東大震災の時は、家屋倒壊で1万人がなくなり、火事で9万人が亡くなった。江戸時代の最後の安政期にはM8.2クラスが多発した。

上海・北京でも、裏町に入れば、煉瓦作りの古民家は相当残っているように思えるし、中国の抱える課題は大きい。といっても、日本でも耐震強度アップの工事はなかなか進まない。必ず来年、大地震が起きるとわかっていれば、年金や健保を後回しにして全予算をつぎこむのだろうが、いつ地震が起きるのか、それはわからない。

ところで、復興と言えば各国からの国際支援である。誇り高い中国でも、今度ばかりは支援を受けるのだろう。ただ、支援する方が、「将来の関係」に期待するようではいけないだろう。あまり有効じゃない。関東大震災の時も、特にアメリカ国民は赤十字を通じて多大な寄付を日本に贈ってくれたのだが、その善意の効果は20年もたなかった。


次にミャンマーのサイクロン。

こんな話を書いていいのかどうかわからないが、半年前に、あるビジネスでミャンマーの商社の日本支社とワークしたことがある。契約寸前までいったのだが、国政不安定ともう一つの理由でまとまらなかった。

その理由は、不透明なコミッション。高額を正体不明な人に払わなければならないことになりそうだった。結局、あまりに不透明な話では怪我をしそう(各種法律上)なのでスルーしたのだが、最近、別件で電話をしてみると、驚いたことに、日本支社の幹部(日本人)が自殺していたそうだ。そして、サイクロンのあと、超多忙になっているとのこと。

理由は、日本からの援助物資である。どうも、公的ルートで援助すると、軍政府がすべての物資を自分のものとしてしまい、転売して稼ぐそうだ。そのため、民間商社経由の支援物資ルートが必要ということで、この商社が浮上したそうだ。不透明な高率のコミッションなど、かわいいものなのだろう。

特に、医薬品メーカーが厚生労働省の指示で多大な被災地援助をしているようだ。メタボ特需のお返しなのだろうか。

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