台風一過の猛暑の中で
会員番号31-117
岸田弘
7月の関東支部運転会は南木曽で土石流被害をもたらした台風8号が、温帯低気圧に変化した後の12日 (土)に、八王子のレイアウトで開催されました。6月の運転会が雨で中止になり、その後「梅雨」とは呼べないほどの豪雨に見舞われる中での台風の襲来で、開催を心配していたのですが、台風8号は九州に上陸した後一気に本州を通過、関東地方は強風が吹き荒れましたが、心配されていた大きな被害もなく、前日には久しぶりの日差しが見られ、各地で真夏日を観測。暑い夏の始まりとなりました。
八王子レイアウトは建設後10年以上を過ぎ、木材を使った枕木の劣化が激しく、この対応を施設側と検討していましたが、「材料費は施設側負担、交換作業をOS関東のメンバーが受け持つこと」で合意し、枕木間を50㎜とし、全長600m分、1万本の枕木が納入された今年4月から武田さん、石川(安)さんが試行を繰り返し、この日運転に先立ち、試行交換した約15m分の線路の歪みを調整しながら、仮締めだった片側レールのクリップを本締めすると共にコンクリート路盤に固定し、最後に固定プレートの付いた枕木をレールにクリップで止める作業を参加者全員でやりました。対候性から選んだ枕木はボルネオ産の「ウリン」、別名「アイアンウッド」と呼ばれる堅木です。約1m毎の固定プレートに2本の枕木、レール固定のためのクリップ8本を3㎜のステンレス製のバインドネジで締め付けるのですが、この堅木、「下穴が短いとそれ以上進めない/締め付けトルクが強すぎるとネジが破断する」という代物。不慣れなメンバーによる作業のため、トラブルが続発。結局、約15m分の線路の固定に、2.5時間も掛かってしまいました。主作業の枕木交換は、作業テントの中で3m毎に治具を使って作業するのですが、全長600mの交換には相当の覚悟と時間が必要のようです。また、同時に締め付けトルクの管理や電動ドリルの回転スピード等に「コツ」があることも体感できました。
ということで、運転開始は10時30分過ぎ。美しく仕上がった新しい枕木の上を大島さんのED201が通過します。同時に、古い枕木の荒れ方が目立ち、「交換への意欲」も湧いてきます。
石川(安)さんは、お孫さん家族とその友人家族が参加。木陰にブルーシートを広げ、N700に乗ったり、お弁当を食べたりと、それぞれに楽しんでいました。
大山さん(ドルチェ)は奥さまと参加。一周440mのコースをうまく周回ができないと首を傾げていましたが、武田さんから「蒸気を貯めるため、ボイラーに水を入れ過ぎないように」とアドバイスを受けてから、圧力維持ができるようになっていました。
久しぶりに参加の吉岡さん(T5改8100)。先ずは休みの間に期限の切れたボイラー検査を見事パスし、笑顔でレギュレーター操作をしていました。休みの間に「配管」等のディテールアップも手掛けている様子。進捗が楽しみです。
台風一過で日差しが強まり、気温が33.6℃に上がったこの日、枕木交換に汗を流し、充実した運転会となりました。
今後は、運転会の間、「日程調整しながら、出来る人が参加する」形式で枕木交換を進めます。OS関東のFreeMLの情報に注目ください。