丸森町から! 一條己(おさむ)のほっとする丸森

15頭の乳牛と田に30羽の合鴨。畑に特産ヤーコンを作っています。訪れるだけで「ほっとする町」丸森町の様子をつづります。

平成23年6月議会一般質問『福島原発事故と町政』

2011-05-31 01:12:23 | 日記

5月31日に 

原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)の第2次指針が決まりました

日本農業新聞をご覧ください

第2次指針はこんな内容です。
①4月までの出荷制限区域内のすべての食用農水産物、および食用畜産物。

②賠償項目としては
・出荷制限で出荷を断念した場合
・出荷制限後も、再開できるまでの損害
・米などの作付け制限
・牧草や放牧などの給与制限
・福島県の葉たばこのように行政関与による生産者団体の自粛

③損害項目としては
・価格低下に伴う損害や就労不能などに伴う損害
・検査費用
・解除後の農地や農機の再整備などの追加費用

④賠償対象地域
・政府が作付け制限を指示した区域
・地方自治体が放牧や牧草給与を制限した区域
・自治体が作付け、営農自粛を行った区域

・生産者団体が行政の指示で自粛した区域

 

 

全文 

福島原発事故と町政 

私がこの原稿を書いてる5月30日は台風くずれの大雨。朝から、雷までなっていたが私たち農家の仕事は傘をさしていては仕事にならないので、カッパやジャンバーに野球帽という格好でやることになる。

牛舎の仕事とはいえ餌は外の小屋なんかにあるので実際には、ある程度以上の強さの雨だともうずぶ濡れ。

町のホームページを見ると昨日29日は近くの学校グランド上観測点で0.5マイクロシーベルト以上と計測され、雨は放射能対策の初歩ですから今は頭の毛を気にしてしまう。

国は消費者が食べると危険だからとは言っても、農家に土壌にはその何倍もの放射性物質が入ってるからマスクや手袋をして体に注意して仕事をしなさいとは言わない。町はどうか。

一般の方にはあまりわかって頂けていないようだが、農家はおそらくはすべての住民の中で真っ先に被曝する。

放射性物質が降下した作物をじかに触る、表土に触る、トラクターで草を刈ったり耕して粉塵を吸い込むなどと、放射性物質と接触しまくっている。

しかも悪いことには、ふつうの人より野外にいる時間がはるかに長いために放射線に被曝したり、放射性雨に打たれたりする機会が多いのである。

だから農家こそが放射能に敏感にならなければならないと思っている。正しい放射能知識を身につけないと自分だけではなく家族まで危険にさらす可能性がある。

実際は自分が被曝する。放射能問題を簡単に風評被害一般で語れない理由である。

私たちも、つい目先の経済的打撃のほうに目がいってしまって、補償問題や売れる売れないの問題に限定しがちだが、自らの健康に はねかえる事として捉えないと危ない被害の当事者である。

農家は、風評被害を恐れるあまり、つい放射能被害を低く見る側につきたがる。すべての低レベル放射線も危ないなどと言うと、経済的にマイナスだからだ。

セシウムもすぐに体外排出されますから大丈夫ですよ、などと消費者に言いたくなる。

ほんとうにそうなのかどうなのかは分からない。しかし、いずれにせよ真っ先にやられるのは私たち農家である。

「正しい現実を知る」自分の身を守るためもうかなりの人がやってるようだが、まずは簡易計測器で作物や表土の数値を知ることが必要だ。

これには土壌分析の手法が役に立つそうである。畑の四方と中央から表土下5センチ程度をすくい取って検査器で測る。自分の食べてる野菜を計測する。外葉をはずしたい気持ちは重々理解できるが、消費者向けアピールではないのでそのまま測る。

トラクターはロータリーの刃にこびりついた土を調べるといいそうだ。

また天候によって、晴天と降雨の後も測る必要があるそうだ。何度も測って本当が出てくるそうだ。

またできるのなら、自宅の周辺も計測してみるといい。

話によると、庭も中央部より水が溜まりやすい端の方や、家屋も雨樋の下などが放射性物質の溜まりやすい場所だそうだ。

まずは怖がるより客観的な数値を知ること。私のように、いたずらに「安全だ」と言い張るよりそのほうが前向きなのではないかと思う。

そのようなことを踏まえて

 

東京電力福島原発事故を町政の中でどう考えどうするのか町長に伺う。

 

   突然被災者となった畜産農家対策はどうするのか

食べさせてはだめだと言われた肥育や酪農家の牧草の確保と保障請求問題や汚染された草は子牛に食べさせられないと言う繁殖和牛農家対策はどうするのか。また、このような農家の願いもある。農家だった町長だったら十分理解できると思うが、願いをかなえられないだろうか。

「牧草の汚染がわかり町として請求していく時に
牧草以外のことも加えていただけないでしょうか。
うちでは土壌の検査を横浜の検査機関に依頼し
田1枚、畑2枚について行いました。出荷をお休みしている分の損害賠償請求もしたいぐらいですが、せめて検査費用だけでも返していただきたいと思います。JAグループと県が取りまとめ、一括請求することになり、非常に危機感を持ち、日本有機農業研究会に提出窓口になってほしい旨をお願いしました。農水省から有機農研への回答は、県の協議会から一括のみ、しかも宮城は対象県に入っていません。
私たちだけではなく、決まっていた米の輸出が取り消しになった人もいますので、広く町内に呼びかけていっしょに動いていただくことはできませんか?
放射能が降り積もらなければ、まったく必要のないお金でした。無農薬、無化学肥料で育てた
、自分が安全だと知っている農産物でした。
今は機械で測らないとわかりません。
たまらなく、たまらなく、たまらなく悲しく、くやしいです。
百姓はきっとみんな同じ気持ちだと思います。よろしくお願いします。」

 

   風評被害対策と農産物の生産をどうするか

直売所と交流人口の多い町では、住んでる人も訪ねてくる人も安心できる町ぐるみの取組みが必要だ。たとえば、畑の中の取り残した野菜を圃場の外に出すとか牧草を取り出した畑はかなり除染されてるので交換して作付をするとか、少しでも除染して、住んでる人が安心して暮らせる町に再生するんだという啓蒙をすべきである。

町で購入する計測器では希望農家の作物や表土の数値を測ればいい。

しかし、測定機での測定は町職員が今の仕事をこなしながらやってるが忙しそうである。臨時雇用などをして測定器を効率的に使えば希望者の測定にも答えられる。

 

③  、数年後に現れるかどうかは、不明だが、現在の福島原発の状況はこどもたちに、健康不安を与えている。子供たちの健康不安の払しょくが必要だ。

その1つとして(1)県の検査で牧草からヨウ素が検出される。1ケ月もするとほとんどなくなるヨウ素が出てるということはまだ原発から放射線物質が出てるということだし、メルトダウンしている原子炉は再爆発の可能性もあるはず。これは想定内のことだろう。

私にメールをくれた方がいる。「広島に原爆が投下された際に、
秋口医師というかたが、被爆者に
ワカメの味噌汁を勧めていたそうです。
多くの方がそんなことないだろ~と懐疑的だったそうですが、医師の薦めでワカメの味噌汁を飲んだ方々の多くが生き残ったそうです。

ワカメや昆布は新鮮なヨードを多く含みますし
味噌汁は取りすぎたヨードを排出してくれるそうす。」

町の対策として子供に与えるヨウ素の準備はしてるのか

また、ヨウ素の入っている食物を十分取ることも必要。給食でわかめ・昆布などの食の取り組みをしてるか

 

2つめは(2)保育所・児童館・学校の園庭やグランドの土の除染が必要ではないか

これは福島も元々は自主的に自治体がやってきたことですが筆甫や耕野など放射線の高いところがある。町でもすべきである。いろんな事情で丸森を離れられない子育て世代がいる。彼らの不安を少しでも少なくしてあげる事が必要だ。
これまでは毎時3.8マイクロシーベルトだったが、国では、5月27日に「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応について」今後できる限り児童生徒等の受ける線量を減らしていくという基本に立って、今年度学校において児童生徒等が受ける線量について、当面年間1ミリシーベルト以下を目指す。毎時1マイクロシーベルト以上のグランドで実施するそうである。
以上について町長の考えを伺う。

 

6月議会は14・15・16日ですが今回は8人で、全員が東日本震災のことのようです。私は3番目、14日のお昼か午後一番です