大阪ボランティア協会・事業レポート

大阪ボランティア協会で実施した事業・イベントの報告を掲載しています。

裁判員ACT通信 第55号 ~傍聴カフェ(5.14)参加者募集、ほかお知らせ3点

2018-04-29 11:58:33 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
///////////////■□ 裁判員ACT通信55号 □■///////////////////

大阪ボランティア協会「裁判員ACT」からのお知らせです。

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【1】傍聴カフェ(2018年5月14日)参加者募集(無料)
【2】「2017連続セミナー」講演録を発行しました。
【3】ミニ学習会『精神鑑定とは』を実施しました。
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【1】2018年公開「傍聴カフェ」(5月14日)のお知らせ。
 ACTメンバーと一緒に裁判を傍聴してみませんか。「裁判員裁判」を傍聴して、
法律専門家の案内で、専門用語や裁判についての解説を聞いたり、傍聴の感
想を語りあいましょう。裁判を見たことがない初心者の方も安心です。今回の案
内人は、ACTスタッフの明賀弁護士です。ご興味がある方は、この機会にぜひ。
大阪ボランティア協会までお気軽に申し込みください。どなたでも参加できます。
先着20名まで。
  2018年5月14日(月)大阪地方裁判所
  午前10 時~(9時半集合)※夕方解散予定
  大阪地方裁判所本館 一般待合室集合
   担当:ACTスタッフ、案内人:明賀英樹弁護士(大阪弁護士会)
   参加費:無料
   お問合せ・参加申込先  社会福祉法人大阪ボランティア協会
   “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)

【2】「2017連続セミナー」の講演録を発行しました。
 昨年、大好評だった「連続セミナー?裁判員裁判から見えてくる社会的孤立
とその課題?」の講演録(2回分)を3月より配布しています。
 定価300円ですが、昨年、参加された方やこのACT通信を見てご注文された
方には、一冊100円でお譲りします。ぜひご購読ください。また、送料を負担い
ただけるのであれば、発送もいたします。希望される方は、裁判員ACTまでご
連絡ください。
 2017年度の連続セミナーは下記のとおりです。
第一回:2017年9月24日
「刑事事件から見える貧困~法律・制度を生活困窮者の味方に~」
講師:小久保哲郎氏(大阪弁護士会)
第二回:2017年10月29日
「少年事件の裁判員裁判~裁判員は非行の背景にどこまで踏み込めるのか~」
講師:岩本朗氏(大阪弁護士会)
 また、2016年「連続セミナー」講演録も引き続き、配布しております。

【3】ミニ学習会「精神鑑定とは」を実施しました。
 裁判員ACTでは、定期的にミニ学習会を実施して、スタッフの学習や意見交流
を行っています。4月17日(火)には、兵庫教育大学の野田哲朗教授をお招きして、
今年度、はじめてのミニ学習会「精神鑑定とは」を実施しました。野田哲朗教授から、
裁判における精神鑑定について、初歩的な基礎知識から解説してもらい、その後、
活発な質疑応答を行いました。メンバー以外の一般の方も数名参加されて、関心
をもって話を聞かれていました。
 裁判員ACTでは、今年度も「民事陪審」などをテーマに様々な問題に関するミニ
学習会を実施していく予定です。

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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会 “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
Email: office@osakavol.org
URL: http://www.osakavol.org/08/saibanin/index.html
★フェイスブック
  https://www.facebook.com/saibaninact.osakavol
★事業報告ブログ
  http://blog.goo.ne.jp/os…/c/75d41997315d8237933718b371a797bf
★裁判員ACTの提言(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=Pwk2ee2Dqe0
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60&feature=youtu.
メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信 第54号 ~検察官との懇談の報告、講演録完成など

2018-03-23 20:44:59 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
////////■□ 裁判員ACT通信第54号 
検察官との懇談の報告および2017年度講演録完成&配布(2016年度も引き続き)のお知らせ□■////////

 今年も早いもので2か月が終わってしまいました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。
第54回のACT通信では2018年2月15日に行いました検察官との懇談の報告および
2017年度講演録完成&配布(2016年度分も引き続き)のお知らせです。

【1】検察官との懇談
 大阪地方検察庁の山上公判部副部長、花輪公判部検事にお越しいただき、お話を
お伺いしました。以下、検察官へ予めお聞きしていた質問と答えの一部および自由討
議の内容です。質問と答えについては、裁判前、公判中、判決、裁判員制度について
と大きく4つに分けました。

【質問と答え】
1、裁判前
Q:起訴するか否かはどのように決めるのでしょうか。
A:証拠がない時は不起訴にする。他に罪の重さや前科、結果の重大性を考慮し不起
訴にすることもあります。
Q:被疑者が社会的弱者(高齢者、障害者、生活困窮者など)ということを理由に不起
訴にしますか。また、それらの人に対して特別な支援はありますか。
A:社会的弱者だからと言って不起訴にすることはありません。大阪検察庁には「再犯
防止対策室」という組織を作り、社会福祉士を常駐させ福祉的支援の必要な人に対し
て社会復帰の手助けをしています。

2、公判中
Q:公判技術はどのように統一していますか。
A:若手を中心に尋問技術の研修を行っています。実際の事件で学ぶことも多いです。
Q:嫌な弁護士というのはいますか。またいわゆる「ヤメ検」でもやりにくいですか。
 A:嫌な弁護士というのはいないし、いわゆる「ヤメ検」でも他の弁護士と同じです。

3、判決
Q:無罪判決が出て、その被告人が社会的弱者だった場合、社会的弱者でなかったと
き以上に問題になりますか。また社会的バッシングを気にしますか。
A:被告人が社会的弱者であるか否かを問わず、なぜ無罪になったのかを検証します。
証拠が十分であったかどうか、反省すべき点はないかどうか話し合います。
Q:量刑が求刑より大幅に短かったり(例えば半分以下)執行猶予がついたりした場合、
検察内部で問題になりますか。
A:その判決が不当かどうか、そもそも求刑が重すぎなかったかどうかなどを検察内部
で検討します。無罪判決と同じような検証をします。

4、裁判員制度そのものについて
Q:裁判員裁判が減っているようですが、裁判人裁判にならないように起訴罪名などを
変更するなど裁判員裁判を増やさないようにしていますか。
A:増やさないようには全くしていません。減っているのは事件数そのものが減っている
影響だと思われます。
Q:各地域で裁判員裁判の広報啓発に努力をされていますが、大阪地方検察庁ではど
のような取り組みをしていますか。
A:大阪地方検察庁でも学校に検事を派遣し説明をしたりしています。裁判所、弁護士会
とともに模擬裁判の取組みに参加しているし、検察庁内部の見学会などもしています。
検察庁内部の見学は「小、中、高、大学生などのみなさん」とホームページでも書いて
おり一般の人でも受け付けています。
Q:裁判員の辞退が増えているので、裁判員の負担軽減のための工夫や取組みはあり
ますか。
A:公判が長い時にはその人にしかできない仕事への影響が生まれ、裁判員候補者が
辞退することがあると思います。検察としては必要な証拠を絞り、公判を短くして負担
軽減するようにしています。ただ、重大な事件では一定の証拠は必要で、どうしても長
くなる場合はあります。

【主な自由論議】
・裁判員裁判で重罰化した傾向があるのは性犯罪かと思われます。もともと軽かった
傾向があったかもしれません。
・無罪になるのが「問題」なのは、長く拘束される被告に不利益になるからです。また、
被害者の立場から見ると、犯人が処罰されない状態が続くことになるので問題です。
・裁判員裁判の尋問では、裁判員を意識して専門家の証人などの言葉をわかりやすく
話してもらえるように工夫しています。

【検察側からの要望・意見】
・検察にこういう要望があれば、ぜひ、教えてほしい。傍聴している一般の方々が、
検事の立証活動を見てどう感じておられるのかも気になります。


【2】「2017連続セミナー」の講演録が出来上がりました。
今年度、大好評だった「連続セミナー-裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその
課題-」の講演録(2回分)を配布いたします。
<<<2017年「連続セミナー」講演録の内容>>>
<第1回>「刑事事件から見える貧困~法律・制度を生活困窮者の味方に~」
講師:小久保哲郎氏(大阪弁護士会)2017年9月24日
<第2回>「少年事件の裁判員裁判~裁判員は非行の背景にどこまで踏み込めるの
か~」
講師:岩本朗氏(大阪弁護士会)2017年10月29日


【3】「2016連続セミナー」の講演録を配布いたします。
 引き続き、大好評だった「連続セミナー-裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とそ
の課題-」の講演録(3回分)を配布いたします。
<<<2016年「連続セミナー」講演録の内容>>>
<第1回>彼はどうして罪を犯してしまったのか-社会的孤立と刑事司法-
講師:辻川圭乃氏(大阪弁護士会)2016年6月19日
<第2回>彼は社会に出たあとどうしているのか-出所者雇用の取組み-
講師:岡本昌宏氏(セリエ・コーポレーション社長)2016年8月21日
<第3回>彼はどう裁かれたのか-裁判員裁判から見えてくる社会的孤立-
講師:池田直樹氏(大阪弁護士会)2016年10月23日


【2】【3】いずれも、定価300円ですが、昨年このセミナーに参加された方やこのACT通
信を見てご注文された方には、一冊100円でお譲りします。ぜひご購読ください。また、
送料を負担いただけるのであれば、発送もいたします。希望される方は、ぜひ裁判員
ACTまでご連絡ください。


編集後記
 検察官のお話をきくことは初めてで非常に有意義な経験になりました。以前に「HER
O」という検察官が主人公のドラマがありました。「検察官には、あの主人公のモデルは
私だと思っている人が何人もいる」と聞き、検察官のイメージが変わりました。また人権
侵害にならないようにとても気をつけているということを聞き、有罪にすることが目的で
はないのだと改めて感じました。山上副部長、花輪検事、お忙しい中お越しいただきあ
りがとうございました。

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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会 “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
Email: office@osakavol.org
URL: http://www.osakavol.org/08/saibanin/index.html
★フェイスブック
  https://www.facebook.com/saibaninact.osakavol
★事業報告ブログ
  http://blog.goo.ne.jp/os…/c/75d41997315d8237933718b371a797bf
★裁判員ACTの提言(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=Pwk2ee2Dqe0
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60&feature=youtu.
メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信 第53号 ~「Let's傍聴カフェ(通算23回)」のお誘いとお知らせ

2018-02-15 16:55:39 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
///////////////■□ 裁判員ACT通信53号 
「Let's傍聴カフェ(通算23回)」のお誘いとお知らせ □■///////////////////

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【1】Let’s 傍聴カフェ(2018年2月28日/通算23回)参加者募集(無料)
【2】「2017連続セミナー」講演録を配布いたします。
【3】『ウォロ』にて「傍聴カフェ~裁判から見える社会」が好評連載中。
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【1】Let’s 傍聴カフェ(2月28日/通算23回)参加者募集(無料)
 ACTメンバーと一緒に裁判を傍聴してみませんか。「裁判員裁判」を傍聴して、
法律専門家の案内で、専門用語や裁判についての解説を聞いたり、傍聴の感
想を語りあいましょう。まだ裁判を見たことがない初心者の方も安心です。ご興
味がある方は、この機会にぜひ。大阪ボランティア協会までお気軽に申し込み
ください。どなたでも参加できます。先着20名まで。
 日時:2018年2月28日(水)午前10時~(9時30分集合)※夕方解散予定
 場所:大阪地方裁判所本館一般待合室集合
 担当:ACTスタッフ、案内人:森野俊彦弁護士(大阪弁護士会)
 参加費:無料
 参加申込方法:電話(06-6809-4901)かメール(office@osakavol.org)にて、
1.氏名、2.しめいかな、3.本人携帯番号(緊急連絡用)、4.メール(直前案内用)、
5.参加希望時間(全日・午前のみ・午後のみ)、6.傍聴カフェに期待すること、
7.傍聴カフェのことをどこで知りましたか?、8.住所:市区町村(統計用)、9.年
代(統計用)を、下記主催者までお知らせください。

【2】「2017連続セミナー」の講演録を配布いたします。
 裁判員ACTでは、一昨年に続いて昨年も「連続セミナー」を開催しました。
大好評だったこの「連続セミナー~裁判員裁判から見えてくる社会的孤立と
その課題~」の講演録(2回分)を3月より配布します。
 定価300円ですが、昨年、参加された方やこのACT通信を見てご注文された
方には、一冊100円でお譲りします。ぜひご購読ください。また、送料を負担い
ただけるのであれば、発送もいたします。希望される方は、裁判員ACTまでご
連絡ください。2017年度の連続セミナーは下記のとおりです。
第一回:2017年9月24日
「刑事事件から見える貧困~法律・制度を生活困窮者の味方に~」
講師:小久保哲郎氏(大阪弁護士会)
第二回:2017年10月29日
「少年事件の裁判員裁判~裁判員は非行の背景にどこまで踏み込めるのか~」
講師:岩本朗氏(大阪弁護士会)
 また、2016年「連続セミナー」講演録も引き続き、配布しております。

【3】『ウォロ』にて「傍聴カフェ~裁判から見える社会」が好評連載中。
 市民活動総合情報誌「ウォロ」(大阪ボランティア協会発行)で、「傍聴カフェ~
裁判から見える社会」が連載中です。
 ウォロ513号(6・7月合併号)ケースNo.1「介護殺人未遂」
 ウォロ514号(8・9月合併号)ケースNo.2「ギャンブル障害の放火」
 ウォロ515号(10・11月合併号)ケースNo.3「ホームレスのコンビニ強盗」
 ウォロ516号(12・1月合併号)ケースNo.4「広汎性発達障害の放火」
 以下、継続中。
 市民活動総合情報誌「ウォロ」の定期購読は、一年間3,000円(送料込み)。
バックナンバーは、1冊500円(送料込み)です。

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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会 “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
Email: office@osakavol.org
URL: http://www.osakavol.org/08/saibanin/index.html
★フェイスブック
  https://www.facebook.com/saibaninact.osakavol
★事業報告ブログ
  http://blog.goo.ne.jp/os…/c/75d41997315d8237933718b371a797bf
★裁判員ACTの提言(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=Pwk2ee2Dqe0
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60&feature=youtu.
メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信 第52号 ~裁判員経験者の思い(12.3公開学習会報告)

2017-12-25 17:15:30 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
皆様、こんにちは。BCCにて失礼いたします。
このメールは、大阪ボランティア協会”裁判員ACT”裁判への市民参加を進める
会の企画にご参加いただいた皆様、ご協力いただいた皆様にお送りしています。
今年最後となる裁判員ACT通信52号は、12月3日に開催した公開学習会の開
催報告として、裁判員経験者の声を紹介しています。ぜひご一読ください。

※「裁判員ACT通信」の送付中止を希望される場合は、
お手数ですが、ご連絡をいただけますと幸いです。

////////■□ 裁判員ACT通信第52号
        裁判員経験者の思い(公開学習会報告)□■////////

 2017年12月3日、公開学習会「私たちは裁判員制度にどう向きあうか
~裁判員経験者たちの思い」を開催しました。

 第1部では、裁判員ACTメンバーの笹倉香奈・甲南大学法学部教授から裁判
員制度導入の経緯や制度の概要、現状と課題を講義。第2部で裁判員経験者か
ら経験を聞いた後、裁判員経験者と弁護士を交えた少人数のグループに分かれ
て意見交換しました。学習会には、社会福祉士や精神保健福祉士、保護司の他、
介護・福祉事業に携わる人、研究者など、様々な立場の参加があり、「制度の現
状を理解できた」「具体的な経験談はわかりやすかった」「職種の違うさまざま
な人の意見が聞けてよかった」などの感想がありました。

 第2部で裁判員としての経験を語ってくれた兵庫県在住の女性(40代)
のお話を紹介します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
女性は発達障害者の支援や啓発などの活動をするNPOの代表を務めており、
週3日はキャリアカウンセラーとして就職が困難な若者の就労支援をしている。
2017年7月、裁判所から呼出状が届いた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━

 娘が、「ママ、書留が届いたよ。裁判所から!」というので、私が何かやった
のかと思いました。呼出状には5日間の裁判の日程だけが書いてあり、どんな
裁判かはまだわかりません。この時点では選ばれるかどうかわからないのに、
仕事の予定を調整するのは難しいと感じました。説明書類を読むと、重要な仕
事でないなら参加するようにとあるんですが、委員をしている障害福祉審議会
や職場の研修の日程が重なっていて、それらと裁判員の任務とどちらが重要な
のかわからないし、抽選の結果選ばれないかもしれないしと、迷いました。殺
人事件だったら嫌だなと不安な気持ちもありましたが、仕事を調整して裁判所
に行きました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
 9月12日、選任手続。補充裁判員に選ばれる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━

 選任手続きには30人くらいの候補者が来ていました。事件と関係がないか、
など確認の上、特別な事情がなければ7人くらいのグループ面接で「日程は大
丈夫か」など簡単な質問を受けます。その後、抽選で6人の裁判員と2人の補
充裁判員が選ばれるのですが、私は最後の1人、補充裁判員2になりました。8
人のうち男性は1人だけでした。
 裁判所からのオリエンテーションを受けて昼食をはさみ、午後からすぐに審
理が始まりました。法廷に出た時は、裁判員としての責任の重みを感じて、1列
うしろの補充で良かったなという気持ちでした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
 担当したのは、暴力団の関係者が強盗を企て、資産家の高齢の女性の自宅に
押し入って金庫から現金や貴金属を奪ったという住居侵入、強盗致傷の事件。
被告人は暴力団とは無関係だったが、誘われてこの犯行に加わった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━

 暴力団の2人と被告人、他にもう1人が見張り役として加わって4人の犯行
でした。4人は元々知り合いではなく初対面。暴力団の2人は証言席で詳しいこ
「当時と髪型も違うしわからない、覚えていない」という答え。被害者が盗ま
れたと証言する金額と、共犯者の証人たちが盗んだという金額には1000万円以
上の差があって話がバラバラ。
 カウンセラーの仕事をしているので、ふだんから人の話を聞くことには慣れ
ているのですが、誰が本当のことを話しているのかわからないし、たくさんの
証拠が出てきて情報に追いつくのがしんどかったです。ふだんから、メモを取
りながら話を聞く習慣があってそうしていたのが、後の評議で役に立ち、証言
の矛盾が見つかったりしました。もう一度あの資料が見たいと言えば見せても
らえるのですが、そもそも、どの資料があるのか覚えられないし、どれが重要
な証拠なのかもわからないし、後から質問もできないので、難しいなと思いま
した。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
 被告人は薬物依存があり、逮捕歴があった。事件当時も仮釈放中で更生保護
施設にいたところを、誘われて犯行に加わった。被告人はやったとも、やって
いないとも言わなかった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━

 被告人は完全黙秘で、事実関係がとてもわかりにくかったです。裁判官から
説明を受けて黙秘について悪い印象はなかったですが、本人が何も言わず、証
言もバラバラで事実関係がわかりにくいのに、裁判員として判断しないといけ
ないのは辛いと感じました。証言を聞いて疑問に感じたことは、補充だったの
で裁判長が代わりに質問してくれました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
 検察官の求刑は懲役9年。何度も犯罪を繰り返しており重い罰をという意見。
弁護人は、他の証人の主張は信用できないので無罪と主張した。
━━━━━━━━━━━━━━━━━

 評議では、想像力が必要でした。他の人がやった可能性があるのかをみんな
で考えました。冤罪にならないように、ちょっとでも違和感があるところがな
いか。第三者がいたとして、この時系列で可能かどうか。そんなことをした理
由や、他にメリットがある人がいるのかなど時間をかけて考えた結果、様々な
証拠から、暴力団の仕事に巻き込まれて利用された、というイメージが見えて
きて、どう考えてもまったく事件に関与していないということはないだろう。
無罪は難しいという結論になりました。
 次に刑を考えました。過去の判例も参考にして、意見を出し合います。どの
くらいの刑にするか、紙に書いて投票しましたが、1回目の投票には補充裁判員
も参加して意見も述べました。裁判官は、1人ずつ、全員に平等に意見を聞いて
くれました。
 裁判中は、自己紹介をせず番号で呼ばれます。自分自身について話していい
のか、お互いに聞いていいのかわからず、発言の背景や立場を明かさずに意見
だけ言うのはやりにくかったですが、自分の意見はしっかり言えたと思います。
 裁判官が意向を聞いてくれて、判決にも立ち会いました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
 9月20日、判決言い渡しに立ち会う。判決は懲役6年6月。裁判員裁判の経験を
振り返って今、思うこと。
━━━━━━━━━━━━━━━━━

 仕事で依存症の人の支援もしている立場から見て、被告人には依存症の人に
よくある特性を感じました。事件の翌日、分け前の25万円で薬を買い、すぐに
見つかって逮捕されています。刑を重くすればよいという単純な話ではないと
思いました。真面目だけど孤立している、きっかけができれば更生できると思
いましたが、そういう議論はできなかったのが残念です。

 裁判員裁判では、ふだんの生活ではかかわらないような話を、限られた情報
の中で判断することになります。私たちが、自分たちの知らない世界をどれだ
け理解しようとするか。一般の市民感覚が正しいと言い切れるのか。そういう
ことを考える機会になりました。人は、自分だけのために生きているのではな
くて、社会の一員としての責任もあるんだという感覚。裁判員を経験して、そ
れがよくわかりました。
 裁判員になったこと自体をよくないこと、隠しておくようなことと考える人
が多いですが、選挙と同じように、裁判員に選ばれた時の責任を実感できる教
育や環境づくりをし、誰もが自分も選ばれるかもしれないと感じられるような
制度であってほしいと思います。裁判員裁判が、見えない世界を見、社会の中
で起こっていることを、自分ごととして感じられる場になったらいいなと思い
ます。

添付写真「第1部」:裁判員制度の基本


添付写真「第2部」:裁判員経験者の話を聞く


添付写真「第3部」:グループで意見交換


添付写真「全体」:全体でシェア



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http://www.youtube.com/watch?v=oewPvijMXB8
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60

 メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
 月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
 裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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裁判員ACT通信 第51号 ~「2017連続セミナー第二回報告」&公開学習会お誘い

2017-12-25 17:10:25 | 裁判への市民参加を進める会(裁判員ACT)
////////■□ 裁判員ACT通信第51号 裁判員ACT2017連続セミナー第二回の報告
                 および今後の公開学習会のご案内ほか□■////////

一気に季節が進んでもう冬の寒さになってしまった今日この頃、みなさまいかが
お過ごしでしょうか。第51回のACT通信では2017年10月29日に行いました2017
連続セミナー第二回の報告および公開学習会のご案内、昨年度の講演録の紹
介をいたします。

【1】2017 裁判員ACT連続セミナー第二回の報告
 今回は大阪弁護士会の岩本朗氏に「少年事件の裁判員裁判-裁判員は非行
の背景にどこまで踏み込めるのか-」と題しましてご講演いただきました。
 講師が担当された裁判員裁判になった事件を取り上げ、新聞報道から見える
もの、少年が事件に至った背景にあったもの、少年院と少年刑務所について、
裁判員が理解すべきもの、今回の事件の判決および加害少年の現在について
お話しいただきました。
 今回取り上げていただいた事件は、裁判員裁判開始後の早い時期に少年が被
告人となった事件のひとつだったそうです。これは、講師が弁護人(付添人)を務
めた少年(以下、「少年A」とする。)が路上で70代女性からひったくりをし、被害者
を死亡させるという強盗致死事件でした。新聞記事から見ると、被害者死亡という
重大な結果、金目当ての身勝手な動機、被害者を路上で転倒させるという危険な
犯行態様でした。しかも、被害弁償もできず、被害者遺族の処罰感情は厳しいもの
がありました。
 しかしながら、この事件には共犯者がおり、グループの中での立場が弱い少年A
が金策を強いられた結果の事件でした。また、少年Aには軽度の知的障害や学習
障害があり、ADHDの疑いもあるとの情状鑑定結果が出ており、問題対処能力や
遂行機能に障害がありました。事件当時16歳にもなる少年Aは家庭環境に恵まれ
なかったこともあり、知的障害の程度に合わせた適切な福祉的援助を受けることが
できず事件の日まで来てしまいました。
 次に、刑事裁判の審理に話は進み、少年事件では家庭裁判所の証拠をつとめて
取り調べるよう刑事訴訟規則にて決められていることを説明してもらいました。具体
的には、「鑑別結果報告書」(少年鑑別所作成)や「少年事件調査票」(家庭裁判所
調査官作成)などがあり、裁判員裁判でもそれらを「調べる」必要があります。しかし、
それらは専門的過ぎて、耳で聞くだけでは到底理解できるものではなく、かといって
実際に鑑別を担当した鑑別技官や家庭裁判所調査官が説明もしてくれません。そこ
で実際の裁判では調査官経験者や精神科医などに鑑定をしてもらうか専門家証人
として出廷してもらうそうです。少年Aの裁判員裁判の場合は精神科医に鑑定人とし
て出廷してもらったそうです。
 そして、少年に対する処分として刑事処分か保護処分かを裁判員が選択する必要
があります。しかし、少年院と少年刑務所の違いがよく分からない裁判員のほうが多
いのではないでしょうか。今回は、講師から両者の最大の違いについて次のように説
明してもらいました。刑務所は懲役刑等を執行する場所、受刑者の改善更生を主目
的としているわけではなく、反省を求めるところではない。他方、少年院は反省を強制、
全生活場面が指導の対象となり処遇としてはむしろ厳しい面があるとのことでした。
裁判員にこのような前提知識を理解してもらうのは裁判所の役割ではないか、せめて
少年院と刑務所の紹介ビデオを見せるなどして説明をして欲しいし、望みうるなら、公
判前に少年院及び少年刑務所を見学してもらいたいと講師はおっしゃっておられました。
 今回の事件で講師は少年Aの背景から保護処分(少年院送致)が望ましいと考え弁
護されたそうですが、結果として判決は、刑事処分(懲役5年以上10年以下の不定期
刑)が言い渡され、少年Aは少年刑務所に収監されました。刑事処分にはなりましたが、
検察官も少年Aが事件を起こした経緯や少年Aの資質面の問題については争わず、
起こしてしまった事件の重大さから考えたら軽い刑だそうです。そして、少年Aは現在も
受刑中で、講師は被害者遺族との窓口となり、和解金を分割で支払いし、今も面会や
手紙のやり取りを続けておられるそうです。
【編集後記】
 私は少年院と少年刑務所というものがあることすら知りませんでした。少年は大人と
違って発達途上にあり、刑罰一辺倒では必ずしも少年のためにならないと誰にでもわ
かりそうです。しかしながら、報道などで見聞きする少年が起こした事件のなかには、
凶悪なものも含まれており、少年だったら何をやってもよいのか、厳罰に処すべきでは
ないのかという意見に傾きがちです。今回講演を聞き、事件を起こすに至ったのはそれ
なりの事情があり、少年に改善更生を促し社会復帰させるためには、ただ刑罰を与えれ
ばよいとは考えられず、より教育に特化した少年院がよいのではないかと感じました。
裁判員ACTでは昨年より「裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその課題」をテーマ
に連続セミナーを行っています。今回取り上げてもらった少年事件では、少年Aは仲間
から万引きなどの汚れ仕事をさせられいわば「奴隷」のような立場にありました。少年A
は加害者になる前は被害者であったとわけで、昨年第1回目セミナーの障害者が起こし
た事件でも同様だったことを思い出しました。犯罪に至る前に何か手立てはなかったの
か、もっと早く少年Aに適切なケアができなかったものか、と考えてさせられました。

【2】2017 公開学習会のお知らせ
裁判員ACTでは引き続き下記の公開学習会を予定しております。

 

第三回:2017年12月3日(日曜日) 13時半~17時(受付13時~)
公開学習会「私たちは裁判員制度にどう向きあうか~裁判員経験者たちの思い」
講師:笹倉香奈氏(甲南大学法学部教授)
裁判員経験者数名その他(調整中)(そのほか数名の弁護士が助言者として参加予定)

 セミナーの開催場所は、市民活動スクエア「CANVAS 谷町」大会議室(大阪市中央区
谷町2 丁目2-20 2階)です。参加費は、各1,000 円(当日払)です。大阪ボランティア協
会の個人会員は、1割引にします。

 以上の連続セミナーおよび公開学習会への参加お申し込みは、
1)ホームページ
( http://www.osakavol.org/08/saibanin/saibanin_seminar2017.html )から、
又は2)本メールに添付しておりますチラシのフォームに記入のうえ、FAXにてお願いい
たします。
皆様とご一緒できることを楽しみにしております。

【3】「2016連続セミナー」の講演録を配布いたします。
 昨年度、大好評だった「連続セミナー-裁判員裁判から見えてくる社会的孤立とその
課題-」の講演録(3回分)を配布いたします。
 定価300円ですが、昨年このセミナーに参加された方やこのACT通信を見てご注文さ
れた方には、一冊100円でお譲りします。ぜひご購読ください。また、送料を負担いただけ
るのであれば、発送もいたします。希望される方は、ぜひ裁判員ACTまでご連絡ください。
<<<2016年「連続セミナー」講演録の内容>>>
<第1回>
彼はどうして罪を犯してしまったのか-社会的孤立と刑事司法-
講師:辻川圭乃氏(大阪弁護士会)2016年6月19日
★おススメポイント★障害者が起こしてしまった事件を取り上げています。
今回の少年事件と同じように加害者になる前は被害者でした。

<第2回>
彼は社会に出たあとどうしているのか-出所者雇用の取組み-
講師:岡本昌宏氏(セリエ・コーポレーション社長)2016年8月21日
★おススメポイント★少年Aも、そう遠くない将来、社会に帰ってきます。彼が社会に出てきた
とき、暖かく受け入れられるとよいのですが。

<第3回>
彼はどう裁かれたのか-裁判員裁判から見えてくる社会的孤立-
講師:池田直樹氏(大阪弁護士会)2016年10月23日
★おススメポイント★この回は高齢者や障害者をめぐる事件が取り上げられていました。
実は、今年の連続セミナーの第1回目と同じ事件も取り上げられています。
でも、講師が違うとまた切り口が変わって違うものが見えてきますね。


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★“裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会
事務局:〒540-0012
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
(福)大阪ボランティア協会 “裁判員ACT”裁判への市民参加を進める会(担当:永井)
Email: office@osakavol.org
URL: http://www.osakavol.org/08/saibanin/index.html
★フェイスブック
  https://www.facebook.com/saibaninact.osakavol
★事業報告ブログ
  http://blog.goo.ne.jp/os…/c/75d41997315d8237933718b371a797bf
★裁判員ACTの提言(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=Pwk2ee2Dqe0
★裁判員ノート~裁判員になったあなたへ(you tube版)
  http://www.youtube.com/watch?v=JFUgKlTPP60&feature=youtu.
メンバーは裁判員経験者を含む市民、弁護士、記者など。
月1回、CANVAS谷町に集まっての例会を中心に活動しています。
裁判員ACT通信へのご意見・ご感想もお待ちしております。
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