ド・素人ゴルフ@大阪

100叩きのマン振ラー。その片手シングルへの軌跡

MWT大解剖

2010年06月08日 19時34分20秒 | 道具研究
テーラーメイドの大ファン兼大カモを自称する不肖ド素人。

今回はテーラーのウリの1つであるMWTについて詳しく説明したいと思う。

MWTというのは「ムーバブル・ウェイト・テクノロジー」の略で,「重りが変えられますよ」ということ。r7シリーズから実装されている。r7時代は最大のウリであり,他を寄せ付けないアピールポイントだった。

最近になって同業他社もウェイト可変を実装しているが,r7の衝撃というのは凄かったんだろうなと思わせるシステム。





私のR9のMWTを全部はずした状態。ヒール側と後方に穴のようなものがあるのが分かると思う。これがトゥ側にもある。なお,R9マックスについては後方1か所しかなく,R9スーパーディープは後方がない。





r7スーパークワッドのMWTは4か所だ。まさに「クワッド」である。同じr7でもリミテッドは3か所。モデルによってMWTがついている場合でも装着箇所はいろいろである。

この穴に重りを入れる。構造は単純だ。





重りはこういうもので,クラブを買うと特定の重りがついている。R9だと,1,1,16がついていると思う。他に,2,4,8,12,14などが売られている。結構高い。

重りの特性については後述することにして,システムの説明を続ける。

着脱はウェッジのときにも紹介した専用トルクレンチで行う。





これがR9用。





これがr7用だ。

重り自体は互換性があるのだが,トルクが違うらしく,着脱の際は型式にあったレンチを使うようにとのお達しだ。





重りを装着した状態。ネジ回しの要領で入れるだけだから誰でもできる。

実はこれがMWTの全てであり,システム自体は簡単だ。

では,特性について私の理解を示すことにする。

MWTは弾道調整をするものである。ヒール部分を重くして,トゥ側を軽くすると,理論的にはドローが出る。ヒール側が重く,トゥ側が軽いということは,ヒール側を軸にして,軽いトゥ側が先行しやすくなるということだ。つまり,ヘッドが返りやすくなる。そうすると,ドローが出る。

逆にするとフェードが出やすくなる。

言い換えれば,スライサーはドロー調整にすればストレートボールが出やすくなるし,フッカーはその逆だということ。

また,ヘッドの前方を重くして,後方を軽くすると,弾道が低くなる。ヘッドの後方が前方に比べて軽いとダウンスイング時に後方が遅れるというか,浮く。つまり,フェイスが立って当たる。その結果弾道が低くなる。

逆にすると弾道が高くなる。

また,ヘッドを極端に重くすることもできる。私は弾道調整はFCTに任せて,MWTはもっぱら重量調整に使っている。

MWTは画期的なシステムだが,弾道調整は極端に行う必要がある。ヒール側を16,トゥ側を1にすれば,かなりドローになるが,ヒール16・トゥ14だと何の意味もない。ヘッドの重量増という意味はあるが,ドロー調整にはならない。

それを改善したのが,FCTです。FCTについては別の記事でまた説明します。

なお,r7の頃はフェアウェイウッドにもMWTを採用していたが,R9に至ってフェアウェイウッドにはつけていない。現在ではFCTの補助的役割という位置づけになっていると思われる。


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