大阪府にヤミ金被害情報集約

　大阪府にヤミ金被害集約　

ヤミ金被害の撲滅に向けて、大阪府や各市町村、府警の連携を進める
「大阪ヤミ金等対策会議」が発足し、大阪市中央区の近畿財務局で１７日、
第１回会合を開いた。（写真）

対策会議では、４月上旬をめどに、各市町村が持つヤミ金被害の情報を府に
集約するシステムを構築するという。

府内ではこれまで、各市町村の消費者センターなどに寄せられたヤミ金被害の
相談について、悪質業者に対する行政指導や取り締まり権限のある府や財務局、
府警に情報提供するシステムがなかった。

市町村によって被害者への対応がばらばらで、被害者が関係機関をたらい
回しにされるケースもあったという。

また、今年６月までに完全施行される改正貸金業法は上限金利が１５～２０％
に引き下げられるなど、貸金業者にとって厳しい内容で、「絶対に縛られない
ヤミ金業者が暗躍する」との懸念の声もある。

このため、府は、市町村の情報を集約し悪質業者に迅速に対応することで、
被害の拡大防止に役立てようと、昨秋から各市町村などに対策会議への
参加を呼びかけていた。

この日の会合には、東大阪市や寝屋川市など５市町を除く府内３８市町村の
担当者が出席した。

府警生活経済課の橋元良助課長は「行政と警察が連携し、府民を安心させ
たい」とあいさつ。

府貸金業対策課の迎井恭一課長は「残る５市町村にも改めて参加を呼び
かけたい」と話していた。　　　　　　　　　　　　　　　　（2010.02.18：07：23）

 

 

 

 

悪質な家賃取り立ては懲役 連帯保証業者は登録制に

　　悪質な家賃取り立ては懲役　

　連帯保証業者は登録制に　

　家賃の悪質な取り立てから住民の賃借人を保護する政府の新法案の全容が
５日、明らかになった。

　滞納を理由に無断で鍵を交換し室内に入れないようにするなどの行為を禁止し、違反者には２年以下の懲役などの罰則を科すのが柱。

　家賃の連帯保証業者などの適正化に向け登録制も導入する。

　不況で収入を断たれ家賃が滞る非正規労働者らが増える中、取り立てを巡る
トラブルが敷金、礼金が不要の「ゼロゼロ物件」などで問題化していた。
政府は２月下旬にも法案を閣議決定し、今国会での成立を目指す。

　法案は、大家や連帯保証業者が、取り立ての際に賃借人を脅迫するなど
「私生活や業務の平穏を害するような言動をしてはならない」と明記。

　具体的には、鍵の交換のほか（１）家具類の運び出し（２）深夜や早朝に
連続して訪問や電話で家賃を取り立てるーなどを列挙し、これらを行うと
賃借人に告げることも禁止する。

　違反した場合は、懲役２年以下または３００万円以下の罰金、特に悪質な
ケースは両方を科すこともできるとした。

賃貸入居者の情報ＤＢ化、１年後に１００万件登録見込む

　　賃貸入居者の情報ＤＢ化　

　１年後に１００万件登録見込む　

　家賃保証業者でつくる社団法人「全国賃貸保証業協会（ＬＩＣＣ（リック））」は、
入居者の信用情報を一括管理するデーターベース（ＤＢ）について２月１日から
加盟１３社で運用を始め、１年後に約１００万件の登録を見込んでいることを
明らかにした。

　ＤＢには、本人と特定できる個人情報に加えて滞納暦も記され、返済状況に
よっては今後、賃貸住宅を借りる際に契約を拒まれるケースが出てきそうだ。

　ＬＩＣＣに夜と、ＤＢの登録対象者は１日以降、加盟社と家賃の保証委託契約
を結んだ入居者。

　加盟社は契約時に、不動産仲介業者を介して同意を取り付け、生年月日や
電話番号などを登録する。さらに入居者に代わって家主側に立て替えた家賃
の残高などを入力し、滞納事実と返済状況を特定する。

　登録に同意しない場合について、ＬＩＣＣは「（保証委託契約の）審査を拒否
することはない」とする一方、「加盟社がケースごとに判断する」とも説明。

　連帯保証を請け負う契約を結ぶか否かを審査する上で、マイナス材料に
なることを否定していない。

　ＤＢの情報は原則、過去から５年間保存される。滞納が続いていると、退去
しても完済から５年間は消えない。このため、次の住まいを借りる際に、加盟社
がＤＢの信用情報を照会し、「悪質な入居者」と判断されると契約を拒まれる
可能性がある。

　家賃保証業界は「追い出し屋」問題で批判された。ＤＢも「社会的弱者が
排除される」と日本弁護士連合会などが反対し、「ブラックリスト」とも指摘される。

　ＬＩＣＣは「審査に通りづらくなるのは反復継続的な滞納者の一部。滞納暦
がなければ、職業や収入、雇用形態にかかわらず保証が受けやすくなる」
と説明している。