最高級タンブラー

2010年12月18日 16時15分18秒 | B地点 おかか

 

「おい、何だい、これは?」
「タンブラーですよ。これでお水を飲むんです。いいでしょ~?」

「ふ、ふん! そんなもの、羨ましくないぞ」
「おかか先生ったら、強がっちゃって」
「へへへ。先生だって、こういうタンブラー欲しいでしょ~?」
「な、何を言う! 私だってタンブラーくらい持っているぞ」
「いいか、見せてやる」
ごっくん ごっくん
「この地球が、私のタンブラーだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


強引な結末

2010年12月18日 15時19分05秒 | B地点 おむ

 

 

オムイ外伝 第五部(人情濃厚篇) 第51話


「くたばれッ!」
「うッ!? オムイか!?」
「ふははは! 追忍め、油断したな!」

「し、しまッた!」
「た、助けてくれッ」

「逃げても無駄だ!」
「うわーッ」

「観念せい!」
ドカッ

「ぐはあーッ!」
「う、うう……」

よろよろ
「ふッふッふ。俺の完勝だな! 久し振りに実力で勝った!」
「ま、待てい、オムイ……」

よろよろよろ
「こ、これで勝負ありか? これで終わりなのか?」

「勿論だ。誰の目にも、勝敗は明らかだろう」
「何のヒネリもないではないか……」
「へん。ヒネリなんぞ、いらん♪」
「SF的な展開もなしか……?」
「そんな展開なんぞ、いらん♪」

ぷいっ
「ほろっとさせる人情噺も、なしか……?」
「なしッ♪」

「それでは、読者が納得しないぞ……」

「何だと~?」

「ええ~い! ごちゃごちゃと、うるさい奴だな!」
「ようし、わかった。そこの赤い毛布にでも、くるまっていろ!」
「毛布にくるまれ? こ、これでいいか?」

「うむ。それでいい」
「そうすれば、なんとなく人情噺っぽい結末に見えるだろ?」
「そ、そうかなあ。無理があるような気がするが……」
「……ま、作者が病み上がりだから、しょうがないか」