照らす月 照れる猫

2010年12月17日 16時37分02秒 | B地点 おむ

 

 

眠れぬ夜を過ごしているという
Y さんに捧げる

「お月さまは 見ているよ」
「つらいときも くるしいときも」
「ぼくのことを 見ていてくれるよ」
自分自身に 言い聞かせるような
そんな おむさんの 独り言を
おかか先生は
静かに 聞いていた
「……」

「お月さまは いつも いっしょだ」

「ふだんは そのこと 忘れてるけど」

「いつも ぼくを 見ていてくれるよ」

「……おい。私もお前を見守っているぞ」

「……え?」

「先生、何か言いましたか?」

「い、いや、別に……」