マスターは映画好き

2008年11月18日 12時53分00秒 | B地点 おむ

 

「オヤジ、今日はふわふわ毛玉ヌーヴォーの解禁日だったな? 一つくれ」


※11月の第三木曜は、ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日です

「へい、お待ち」

「む……いける! まったりとして、それでいて、しつこくない」

「気に入ったぞ。おいオヤジ、おかわり四つ!」

ビシッ
「二つで充分ですよ」
「下ネタはやめんかあああ!」
「わっ!? す、すいませんお客さん! あたしゃ映画好きなもんで、つい! ほんの冗談です! わかって下さいよっ」
「そういう冗談は苦手だ。もう帰る」

「あっ、お帰りですか? じゃ、どうか『第三の男』みたいに」

「あーだめだ、逆方向に帰っちゃったよ」


※意味がわからない人は『ブレードランナー』の冒頭と『第三の男』のラストを思い出しましょう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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上部消化管内視鏡検査(後編)

2008年11月18日 12時49分00秒 | B地点 おむ

 

(承前)


「お、おい! なんとかしてくれっ!」

「……こうなったらもう、お腹をドーンと押して出すしかありませんね」
「なにっ!? ちょ、ちょっと待て」
ばっ
「やめろおおおおお!」
ぶわーっ
ドーン

「げはーーーッ!」

「ほら出た」

「めでたしめでたしですね、先生」

「どこがめでたいんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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上部消化管内視鏡検査(前編)

2008年11月18日 12時46分00秒 | B地点 おかか

 

おかか先生は、先日ちょっと吐いていた。もしかしたら、胃が悪いのかもしれない。
そこで僕は先生に、「上部消化管内視鏡検査」をしてあげることにした。

「それって胃カメラのことか。うわっ、これを飲み込むのかい?」

「やれやれ……。おい、痛くないように入れてくれよ」

あぐっ

「うまく入りました! さあ奥まで入れますよ」

スルスル

スポッ

「あ、あれっ!?」
「しまった! 胃カメラの装置が! 先生のお腹の中に!」

「うわあああ!」

ぽっこり

(つづく)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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不思議なスイッチ 2

2008年11月18日 12時25分00秒 | B地点 おむ

 

重力が強くなってしまったので、頭をもたげているのも容易じゃない。

ちょっと気を許すと、頭がガクッと落ちてしまい、

ガクッ

アゴが地面にめり込みそうになるんだ。

ぐぐぐぐ……

おかか先生も、ひどく苦しそうだ……。

「う、うう」

だがその時、先生の目の前に、不思議なスイッチがまた現れた!

「うおっ、なんだこれは!?」

「先生それです! きっと、元に戻すスイッチですよ!」

「よし、押すぞ!」

ぽむっ

こうして、異常な事態も遂に終わりを告げ、重力は元通りになった。

と思ったら、今度は逆向きになってしまった。

ふわっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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双数関係と鏡像認知

2008年11月18日 12時16分00秒 | B地点 おかか

 

にらめっこで悔しい思いをしたおかか先生は、鏡を相手に、一人で特訓することにした。
「笑うと負けよ、」
「あっぷっぷ!」
「わはっ!? わはははっ!」
「あっぷっぷ!」
「だ~はっはっは~」
「ふふふふ、連戦連勝だ! ん、待てよ? 相手が自分だから、連敗か?」

「いや、いずれにせよ……なんだか虚しい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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不思議なスイッチ

2008年11月18日 12時03分00秒 | B地点 おむ

 

僕の目の前に突然、不思議なスイッチが出現した。

「ん? なんだこれ?」
好奇心に駆られた僕は、深く考えもせず、そのスイッチを押したんだ。

ぽむっ
その瞬間、僕の全身に奇妙な衝撃が走った。

ガクッ

「うっ!?」
「うわあっ、か、体が急に重くなった!」
「う、ううう」
「だめだ、立っていられない」
どたっ
万有引力を強くするスイッチだったのだろうか……?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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