○ 「四苦八苦」のうちで、始めの四つの苦しみは「生老病死」ですが、その次には「愛別離苦」という苦しみがあります。これは愛するものと別れなければならない苦しみです。
○ 私の父は昭和63年の暮れに、そして母は阪神・淡路大震災の前年に亡くなりました。両親とも86才で亡くなりましたので、一応、天寿を全うしたとも言えますが、二人とも僅かに3・4日の患いでした。親が先に亡くなるのは順当ですが、数日の患いで身内を失うことは、私にとっては苦しいことでした。
○ 我が家の墓と菩提寺がある金沢のお盆は7月です。父が亡くなってからは毎年、お盆には金沢まで墓参りに行っています。このことは生前の父との約束でもありました。
○ 昨日の土曜日、私は連れ合いと一緒に金沢に向かいました。高速道路料金が割引になるのと東海・北陸自動車道が完成したこともあって、少し遠回りですが、長良川沿いの道を通りました。数年前に行ったときは美しい長良川の流れを眺めながら川沿いの道を登って行きましたが、今では山の中腹を通り、トンネルと橋脚ばかりの天空の高速道路を走りますので、郡上八幡、高山、御母衣ダム、白川郷等も全く見えないまま、富山県の砺波平野に降りてしまいました。
○ 我が家の墓は金沢市営の野田山墓地と兼六園の近くにある我が家の菩提寺にありますが、この菩提寺は加賀藩奥村家老の菩提寺でもあります。一年ぶりに父母の墓前で般若心経を唱え、家族の息災をお祈りしました。墓参りを終えて、気持ちが晴れやかになりました。
○ 金沢には毎年行きますが、兼六園には毎回立ち寄ります。日本の三名園の一つと言われるだけあった、一木一草にも歴史が感じられ、自然美が凝縮されているように 思えます。金沢で、兼六園の雪吊りと友禅流しをデザインしたタクシーを見ました。