アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

千島の地名

2010-11-05 04:35:02 | インポート
時事ドットコム(2010/11/01-12:05)に国後島の説明が載っていました。
 北方四島の一つで、面積は約1500平方キロ。沖縄本島よりも広く、北方領土では択捉島に次いで2番目に大きい。島名はアイヌ語の「草の島」に由来する。中心地は古釜布(ユジノクリリスク)。第2次大戦後はロシアが実効支配し、人口は現在6000人以上。以下、略。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010110100309
上記、リンク切れの場合は下記(アイヌ民族関連報道)へ
http://blog.goo.ne.jp/ivelove/e/19450d20a195a0d0ef27621f3c996e88


そこで、山田秀三著「北海道の地名」(草風館)で、近辺の地名を調べてみました。
山田さん自身も千島諸島には行った事がなく、従来の記録などで輪郭だけを記述していました(P246ff)。いろいろな説が蝦夷知名解や最上徳内の蝦夷草紙などを引用して記されていますが、ここでは絞って簡単に紹介します。
国後 「夷語でキナシリ。キナ(草)、シリ(島)」
色丹 「シ・コタン=大きい・村」
歯舞 「アポマイ=氷島」
水晶 「シ・イショ=大・磯」
志発 「シベ・オチ=鮭・(多く)いる(島)」
多楽 「タラ・ウク・モシリ=鱈を・取る・島」、または「トララ・ウク=皮紐を・取る」
択捉 「エトゥ・オル・オ・プ=鼻水・所(鼻水をたらしたような形の石があった)」
    (1945年版北海道駅名ではエト・オロ・オプ=岬のあるところ)
得撫 「ウルップと云魚ある故にウルップ島とも云といへり」
    (知里真志保動物編でウルップは紅鱒)
新知 「シ・モシリ=大きい、主たる・島(この辺の小島中の主島ゆえか)」
    (1945年版北海道駅名ではシュム・シリ=西・島)
羅処和 「ルシ・オ・ア=毛皮が・そこに・豊富にある」
捨子古丹 「シャク・コタン=夏の村」
温弥古丹 「オンネ・コタン=大きい・村」
幌筵 「ポロ(パラ)・モシリ=大きい(広い)・島」
占守 「シュム・シュ=油・鍋」、または「シュム・ウシ=南に・ある、入る」

説がたくさんあって、山田さんもわからないと書いているので、どれを紹介したらいいか迷いますが、関心のある方は著作をご覧ください。
少なくとも、千島アイヌが古くから住み、アイヌ語に語源があることは紹介できたか、と。
ロシアとの領土問題が言われていますが、その議論にアイヌ民族の位置づけと彼ら彼女らの意見を聞くべきだと思います。


今日は出来れば夕方に札幌に向かいアイヌ協会札幌支部(国際・人権部)主催「アイヌ民族の『先住権』学習会」に出てきます。
明日はイタカンローを楽しみにしています。皆さん、最後の練習に励んでおられることでしょう。
わたしもいつか出てみたい・・・・



二週間ほど前の澄んだ夕暮れ時です。
このところ留萌は雨ばかり。時々みぞれに変わり、とても寒い日が続いています。
しかし、こどもたちは元気です。昨日、機関紙ノヤと奨学金募金趣意書の発送作業をしていたら、10人ほど遊びに来ました。そのうちの5年生が手伝ってくれるというのでお願いしました。するとなんと早いこと!! 全国の日本キリスト教団の教会の宛名シール貼り1700件が40分しないで完了。その手際よさに感動(涙)。但し、若干、荒いところもあったので皆さんの宛名が曲がっていてもお許し下さい。作業中に4年生がホットケーキを焼いてくれたのでみんなで食べて1時間ほど遊びました。


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