おりおん日記

電車に揺られて、会社への往き帰りの読書日記 & ミーハー文楽鑑賞記

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

「ガール」 奥田英朗

2008年02月25日 | あ行の作家
「ガール」 奥田英朗著 講談社 (08/02/25読了)

 相変わらず「痛い」です。というか、「痛すぎる」。オムニバス形式のストーリーは、いずれも、都会で働く女性の弱気になったり、弱気な自分を克服するため、無理に強気に振舞おうとする微妙な心理を切り取ったもの。主人公たちは、チヤホヤされる年代をとっくに通り越してしまったのに、いまだに、気分は“ガール”である自分から卒業できていない30歳代!ディテールの心理描写は天才的。商社の給湯室に一週間潜入取材しても、女の心理をここまで書けるだろうか-と思わされます。

 ガールを卒業できないオバちゃんたちを、それぞれのストーリーの結末でそれとなく救済してくれているのが奥田英朗流の優しさなのかもしれませんが、でも、やっぱり、私には、ちと、痛すぎます。何しろ、もっとも、人に見られたくない女の心のうちを、白日の下にさらすことによって、この本は成り立っているのですから。

 もちろん、否定しているのではありません。やっぱり、凄い才能の人なんだと思います。でも、女性が読むのであれば、揺れる男心をテーマにした「マドンナ」の方が、客観的で気楽かなぁと思うのです。

コメント   この記事についてブログを書く
« 「こころげそう」 畠中恵 | トップ | 「悪人」 吉田修一 »

コメントを投稿

あ行の作家」カテゴリの最新記事