おりおん日記

電車に揺られて、会社への往き帰りの読書日記 & ミーハー文楽鑑賞記

「疑心 隠蔽捜査3」 今野敏

2009年06月16日 | か行の作家
「疑心 隠蔽捜査3」 今野敏著  新潮社(09/06/16読了)

 ま、普通に考えれば、十分に面白い小説なのですが…。今野敏を読み始めるという時点で、勝手に期待値が高まってしまっているので、やや、拍子抜けかなぁ。

 とにかくシリーズ第一作の「隠蔽捜査」があまりにもお見事だったので、回を重ねるごとに、尻すぼんでいく感じが悲しい。
 竜崎の変人ぶりに拍車がかかったうえに、純なオヤジのプラトニックラブストーリー仕立てになっているのが、ちと鬱陶しいなぁ。(私の中で)燦然と輝く「隠蔽捜査」の価値を落としめないためにも、シリーズはこの辺で打ち止めにするのがよろしいかと思ってしまいます。

 ストーリーは… 事実上のペナルティ人事で本庁を離れて警察署長に落ちぶれていた竜崎が、アメリカ大統領来日の警備の重要ポストに抜擢され…。結構、早い段階でタネがわかっちゃうというのも、残念ではあります。