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おみやげ

2011-04-27 08:24:29 | 二次創作【TOV:レイリタ】
だめなおっさんがしっかり者のリタっちに依存っていう図式も好きだけど、生活能力のない(+隠れさびしんぼ)リタっちがおっさんに依存。的な図式も好きな管理人28号です。
リタっちに頼られることで生きる意味を見いだしたりとかおいしいと思う。

ということで自分の好きな図式を文章にしてみました。世間様ではおっさんを引っ張っていくリタっちが多いので受け入れてもらえるかは微妙だけど、好きだから仕方ない!!

ってなかんじの内容ですが、こんな図式でもいいよ!という方は続きからどうぞ!













「リタっちって生活能力なさそうだから」
「メンテナンス必要でしょ?それなら近い方が良いじゃん」
「三食作るよ。・・・あ、仕事があるときは無理だけど」
「だからさ、おっさんと一緒に暮らさない?」

丸め込まれた。
リタはレイヴンの寝顔を見るたびにそう思う。
星喰みを倒して2年。
リタがハルルに居を構え、そこにレイヴンが押しかけてきてもう2年でもある。
「・・・な、ごめん。おっさんねてたね」
深夜2時。
研究が一段落して居間にでてみると、レイヴンが夕食の並べられた食卓に突っ伏して寝ていた。
「先に食べてって言わなかったっけ」
「言われたけど、おっさんお腹空いてなかったから」
「でもそれなら先に寝ててよかったのに」
「そう思ってたけど、その前にここで寝ちゃってたみたい」
あはは、おっさん間抜けねぇ。
そう言って笑いながら、リタに温かいお茶を入れてくれるこの男はタダの友人だ。



男女だから同棲になるのだろう。
しかし寝室は二つだし、研究の虫であるリタにとって、レイヴンを認識する時間は一日の内でもほとんどない。
気配は感じているが見えていない。というのが近いかも知れない。
それを本人に言ったら「酷い!」と泣かれたが、事実なのだから仕方がない。
夕飯を作ってくれる人。
部屋の掃除をしてくれる人。
風呂を沸かしてくれる人。
洗濯をしてくれる人。
リタにとってのレイヴンの認識はそんなところだ。
我ながら酷いとは思っているし、嫌になったら出て行って良いと言っているのだけれど、レイヴンはずっとそばにいる。
2年。
短くはない年月だ。
そしてリタにとっては、重い2年だった。
レイヴンはタダの友達で、自分にとっては幽霊にも等しい一にいる。
でももしいなくなったらきっと、自分は泣くのだろうなとぼんやりと思うときがある。
例えばこうして自分を待ってくれているとき。
温かいお茶を出しながら、他愛ない世間話をしているとき。
そしてふと寂しさに襲われた夜、レイヴンの寝室の前で彼の寝息を聞いているとき。
それでも研究に没頭してしまうと蔑ろにしてしまうが、我に返るたびにリタは彼の存在に安心する。
だけどきっと、レイヴンれはそれに気づいていない。そしてリタも、気づかせるつもりはなかった。


「ああそうだ、リタっちあのね・・・」
「ん?」
「騎士団の方でちょっとごたついてて、1週間くらい留守にするけど大丈夫かな?」
「うん」
「ご飯は日持ちの良い物つくっとくし、体には悪いけど保存食も買って置いたから」
「うん」
「あとそうだ、帝都で買ってきて欲しい物とかある?」
「うん」
「ってきいてる!?」
思わず突っ込むと、リタは小さく小首をかしげた。
「指輪?」
「はいっ!?」
「おみやげ」
「あ、えっ?あの・・・」
「エステルがこの前ユーリに貰ったって言ってたから、私も欲しいなって」
「あ、ああ。そう言うこと!!女の子でおそろいとかそう言う事ね!!」
「あと、フレン饅頭」
「クリーム味?」
「抹茶が新商品らしいから、それも」
「あとは」
「おっさんが帰ってくるならそれでいい」
ごちそうそうさま。
そういって、リタは再び研究室に戻っていく。
「・・・ドキドキさせないでよまったく」
ため息をつきながら、レイヴンは一人つぶやいた。



「はいこれ、フレン饅頭。それより見てよこれ、新商品の抹茶はなんとシュヴァーン饅頭だった!」
「ばかっぽい・・・」
「リタっちノリ悪い」
「おっさんの顔なんか食べたくない」
「ひどっ」
「でもこれ似てるなぁ」
そう言ってシュヴァーン饅頭の袋を開けているリタの姿に、レイヴンは思わず微笑む。
いつもは研究室にこもりっきりで、レイヴンが帰ってきても反応がないことも多々あるが、今日は珍しく居間のソファーにリタは座っていた。
「おかえり」の一言はなかったが、「おみやげは」とねだるだけマシである。
少なくとも反応があるだけ、レイヴンに取ってはマシである。
「あとそうだ、これ頼まれてた指輪」
「うん」
くれ、と言うように手を差し出すリタ。受け取り方が饅頭と一緒という所は悲しいが、レイヴンは気にしないことにする。
「せっかくなので」
そう言うと、あえて差し出されなかった左手を掴むと、彼女の薬指に指輪をはめてみる。
「おお、ぴったり!さすがオレ様!」
そう言って笑うと、リタが指輪に目を向けた。
だまったまま、じっと指輪を見つめるリタ。沈黙に、レイヴンが慌てて彼女の腕を放す。
「あ、勝手にごめん!リタっち指細いから、たぶん右手とか中指とか、あの、ともかく違う指でもはいるとおもうから!」
「うん」
「あとそうだ、ちゃんと嬢ちゃんとおそろいよ!青年に店まで聞いたんだから!」
「うん」
「ってリタっち聞いてる?またうんしか言ってないわよ」
そこでようやく、リタが顔を上げた。
目があって、ようやくレイヴンは気が付いた。リタが泣いていることに。
「えっどうしたの!?おっさんなにかした!?」
「違う、ありがとう。おまんじゅう」
「そっち!?ってかなに!?」
半ばパニックになりながら尋ねれば、唐突にリタがレイヴンに抱きついた。
これはファイアーボールの前触れなのか、はたまは本日はインディグネイションかと身構えた直後、腕の中から穏やかな寝息が聞こえてくる。
そうか、今日おとなしかったのは眠かったからか。
と一人納得と困惑の狭間で揺れながら、レイヴンはリタを抱き上げ、彼女の寝室に運ぶ。
散らかし放題のベッドの上に何とかスペースを作り、そこにリタを横たえながらふと、レイヴンは枕物に置かれた新聞に目を落とす。
新聞と言ってもゴシップ誌の部類に入るそれは、貴族や王族やギルドの有名人のゴシップばかりが並ぶ情報ものだった。
いつもならリタが目もくれないはずのそれが置かれていることを怪訝に思って手に取れば、レイヴンは思わず苦笑する。
その日の一面は、とある騎士団主席の恋愛に関する記事だったからだ。
「ついに結婚か!?シュヴァーン騎士団長の心を射止めた貴族のご令嬢!」
と銘打って、レイヴンがあったこともない女性のインタビューが乗っている。
その脇に小さく載っている写真は、リタのために指輪を買いに行ったときの自分だ。
どうやら、これが誤解の種であったらしい。
「全く、こんなの誰が信じるのよ」
思わずつぶやいたが、そこではたと気付く。
目の前の少女が、この新聞をわざわざ買い、しわになるまで読みつぶした意味を。
「指輪を頼んだのはどこの誰よ」
そう言ってリタをのぞき込んだ直後、リタの腕がレイブンの羽織を掴んだ。
「おっさ・・ん」
寝ぼけているのだろうとは思ったが、切なそうに呼ばれれば無下に扱うこともできない。
「どしたのリタっち?」
「・・・帰ってきて」
今はないはずの、心臓を掴まれた気がした。
それほどまでに切ない声で、彼女は何度も言うのだ。帰ってきてと。
「おっさんはいるよ、大丈夫だから」
うなされる彼女の頭を撫でてやれば、ようやくリタは安心したように微笑んだ。
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