歯医者で、「保険適用外」の治療を勧められるシーンは、詰め物や被せ物の種類を選ぶタイミングで訪れる。
銀や歯科用プラスチックは保険適用内なので1本につき数千円で終わるが、ゴールドやセラミックなど保険適用外の素材を使うと数万~数十万円単位で費用がかかる。歯面清掃用ハンドピース
値段の高い後者の治療ばかりを強く勧められた経験はないだろうか。
「『保険外』のセラミックだけを妙に勧める歯科医がいますが、これは要注意。セラミックは割れやすく、治療する歯の場所などによっては金属のほうがいいこともあります。ホワイトニング機器
保険外のセラミック治療を勧められた場合は、『セラミックと金属の治療、それぞれのメリットとデメリットを教えてください』と聞いてみてください。
もちろん歯科医によっても好みはありますが、セラミックだけを強く推薦する場合には、一度疑ってかかったほうがいいと思います」(前出の天野氏)
メリット、デメリットに関して、とくにわかりやすいのは、その詰め物、被せ物を使い続けることができる「期間」だ。
詰め物、被せ物は、一度つけた後でも、劣化したり、歯からズレたりするため、銀であれば2~3年、セラミックは銀に比べて長持ちするものの、10~15年が経てば交換は避けられない。
しかし、「セラミックはどれくらいの期間使い続けられますか」と訊ねても、「一度つけたら交換する必要がなく、長期的に考えると安い」といった説明をしたり、目安の期間より寿命を長めに告げたりする歯科医がいる。
このような歯科医は、自分の儲けのために、高額な保険適用外の治療を勧めていると考えて間違いない。