入院患者や抵抗力の弱い人に対して大きな脅威となる感染皮膚潰瘍は、グラム陽性球菌であるMRSAと、グラム陰性杆菌の緑膿菌が二大要因となっている。緑膿菌は水まわりなど生活環境中に広く常在するが、健常者には通常、病原性を示さない弱毒細菌。各種の抗菌薬に耐性を示す傾向が強く、日和見感染症の起因細菌として臨床現場で問題となっている。口腔内カメラ
今回は、MRSAと同様に薬剤耐性化が問題となっている緑膿菌に対してもPDTが有効か、検討。研究当初、緑膿菌に対してもMRSA同様の方法でPDTを行っていたが、効果が見られなかった。そこで、さまざまな条件を再検討し、少量のエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム(EDTA-2Na)をALAに混ぜてPDTを実施。その結果、MRSA感染皮膚潰瘍に対する効果と同様に、緑膿菌は減菌し、有意に創傷治癒が促進され、感染していない潰瘍と同等の治癒効果を得ることに成功したという。根管長測定器
なお、2018年3月から、同大学医学研究科皮膚病態学の臨床研究として、人を対象とした治療を開始する予定。