フウラン Vanda falcata の葉変わりと花変わりの二芸品品種、翠華殿(すいかでん)です。
2017年6月、蘭麝から購入。
2017/7/30撮影
命名の通り、萼片、花弁、唇弁の先端部が緑色の変わり花を咲かせます。
しかし翠華殿の緑色は、開花直後しか見られない一過性のもので、じきに色は白くさめてしまいます。
2018/7/5撮影
この性質は今年の花によく表れており、花茎の一番先に付いた中央の小ぶりな花が、撮影当日に開花したもので緑色ですが、
それ以外の花はすでに開花から数日経過しており、花弁も伸びきって真っ白です。
緑花品種の代表である翡翠は、クロロフィルの分解そのものができないと予想されるのに対して、
翠華殿は、開花時点で花弁が未成熟なためにツボミのクロロフィルが残存しているだけで、花弁が成熟すれば遅れて分解が始まるのでしょう。
分解できるか否かでなく、いつ分解するかというタイミングの変異と捉えられます。

翠華殿の葉は短く詰まって、広い意味での豆葉(まめば)に含められますが、葉の基部の付け(離層の線)が月型をしており、
伊勢矮鶏(いせちゃぼ)、緑宝(りょくほう)、夢幻(むげん)といった品種と同じカテゴリーに属するとみられます。
この葉型の良さゆえ、さかんにセルフ実生で増殖されて、その中から生じた数種類の斑入りが高級品種として人気を呼んでいるようです。
私の翠華殿も実生由来の系統だと思います。
2017年6月、蘭麝から購入。

命名の通り、萼片、花弁、唇弁の先端部が緑色の変わり花を咲かせます。
しかし翠華殿の緑色は、開花直後しか見られない一過性のもので、じきに色は白くさめてしまいます。

この性質は今年の花によく表れており、花茎の一番先に付いた中央の小ぶりな花が、撮影当日に開花したもので緑色ですが、
それ以外の花はすでに開花から数日経過しており、花弁も伸びきって真っ白です。
緑花品種の代表である翡翠は、クロロフィルの分解そのものができないと予想されるのに対して、
翠華殿は、開花時点で花弁が未成熟なためにツボミのクロロフィルが残存しているだけで、花弁が成熟すれば遅れて分解が始まるのでしょう。
分解できるか否かでなく、いつ分解するかというタイミングの変異と捉えられます。

翠華殿の葉は短く詰まって、広い意味での豆葉(まめば)に含められますが、葉の基部の付け(離層の線)が月型をしており、
伊勢矮鶏(いせちゃぼ)、緑宝(りょくほう)、夢幻(むげん)といった品種と同じカテゴリーに属するとみられます。
この葉型の良さゆえ、さかんにセルフ実生で増殖されて、その中から生じた数種類の斑入りが高級品種として人気を呼んでいるようです。
私の翠華殿も実生由来の系統だと思います。