軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

OEV豆知識(12) 図解その9 高軌道部

2009-06-14 20:56:51 | 軌道エレベーター豆知識
 今回は高軌道部です。おおむね静止軌道から上全般に当てはまる説明になると思います。高軌道部にステーションが設けられるとすれば、その役割や機能は、低軌道部とそう変わらないのではないかと思われますが、最大の違いは「天地が逆」ということでしょう。

 静止軌道より上の高度では、重力よりも遠心力=地球の反対方向へ外側へ飛び出そうとする力の方が大きくなります。このため、高軌道のステーションで人間が立とうとする場合は、外宇宙の方へ足を向け、頭上に地球を仰ぎ見ることになり、この状態は静止軌道より上のすべての場所に当てはまります。

 このほかには、前回紹介した投射機能を必然的に備えているので、高度に応じて、宇宙船や探査機の発着基地を兼ねることになると思われます。静止軌道における無重量状態の環境を利用して大型の宇宙船などを建造し、遠心力を利用して(つまり輸送エネルギーはゼロで)この発着基地へ運び、投射という手順を取ることになるでしょう。
 反面、どこかから帰って来た宇宙船を高軌道部に接舷というか係留のようなことをした場合、カウンター質量が増えることを意味するので、大量に駐機したらバランスが崩れてしまうし、接舷時の相対速度の差次第では角運動量が変化することもありえます。
 このため、静止軌道より下で質量を移動や増減させたりしてこの差を打ち消して、軌道エレベーター(OEV)全体のバランスをとる必要が出てくるかも知れません。とはいえ、これは昇降機の上下運動ですら生じる問題なので、あらゆる部分で色々と調整されることになるはずです。それにOEVが巨大化すれば、相対的に無視できるほど小さくなるかも知れません。

 これは私の勝手な独創なのですが、上記のような理由から、OEVを利用して宇宙船の運用を行う場合は、(1)静止軌道部で建造 (2)完成後は高軌道部に遠心力で運び、投射機能を利用して加速させそこから発進 (3)宇宙船が帰ってくる時は、静止軌道部まで降りてそこへ係留 (4)発進する時は、再び高軌道部に運んで投射──というサイクルが良いのではないか、と考えています(ほかにも、宇宙船の推力は限られているから、帰ってきた宇宙船をOEVでひっかけてやるというのも手だとは思います)。

 もしこうした使われ方になるなら、高軌道部のステーションは、船か飛行機の港か、あるいは首都高と地方高速道のジャンクションにあるサービスエリアのような場所になるかも知れません。この場所自体を目的に来る人はあまりいないでしょうが、遠い将来、中継点としてにぎわうのかも知れません。

 次回のカウンター質量兼終点のステーションをもって、この「図解」を終わりにしたいと考えています(「豆知識」は続きます)。どうぞよろしくお願いします。

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ぐんま天文台でポケットブック配布開始しました

2009-06-12 22:58:09 | その他の雑記
 宇宙エレベーター協会のホームページでも書いたのですが、群馬県の県立ぐんま天文台で、宇宙エレベーターポケットブックを配布していただけることになりました。持って行ったその日から無料パンフレット配布コーナーに置いて下さいました(写真上)。ぐんま天文台の皆様、本っっ当にありがとうございます!

 面白いんですよ、ぐんま天文台。標高880mの山の上にあるので、一般客は駐車場から約600mの小道を登っていく(高低差600mを登るわけではありませぬ)のですが、この小道沿いに惑星のパネルが。太陽系の半径を600mに縮尺して、惑星の位置関係を解説しているのです。
 昨年準惑星に格落ちした冥王星からスタートし、途中で何度か熊よけの鐘(写真中)を鳴らしながら登って惑星巡り。地球が天文台入口からほんの数mの位置にあるのを見ると、いかに太陽系が大きいかが体感できます(写真下。地球のパネルちょっと傾いてますね)。
 施設は宇宙に関する博物館も兼ねていて、大口径の望遠鏡を見学できるほか、太陽望遠鏡や映像コーナーなどの施設があって、宇宙好きにはとても楽しい場所です。
 屋外には英国のストーンヘンジをモチーフにしたモュメントや、古代インドの日時計などがあり、ちょっとした高原美術館のようです。谷川連峰を望む展望も見事。各種イベントも開催しています。
 皆さん、ぐんま天文台へ行こう!

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軌道エレベーターが登場するお話 (5) 妙なる技の乙女たち

2009-06-11 00:03:02 | 軌道エレベーターが登場するお話
妙(たえ)なる技の乙女たち
小川一水(2008年 ポプラ社)


 軌道エレベーターの「地元」の島とその周辺を舞台に、前向きに働く女性たちを主人公にしたオムニバス作品です。彼女たちの姿とともに、地上と宇宙の往復が普遍化した時代を、独自の豊かな構想で描写した意欲作です。

あらすじ 世界初の軌道エレベーターが建造され、あらゆる産業が進出して変貌を遂げた、2050年の東南アジア・リンガ島。この地で働く工業デザイナーの京野歩は、宇宙服のデザインコンペに応募すべく、オリジナル宇宙服の設計に挑む。職場の同僚たちの協力も得て、歩は自信作を完成させるが…流されていた日々から自立する主人公を描いた第一話をはじめ、軌道エレベーターで地上と宇宙がつながった時代を生き抜く女性たちを描いた短編集。

1.この作品に登場する軌道エレベーターと周辺の社会
 本作では、米国の技術者が偶然から「可紡性カーボンナノチューブ」(SCNT)の生産法を確立し、軌道エレベーターの実現につながります。
 これを使って民間企業が建造した「リンガ軌道エレベーター」(LSE)のお膝元が、シンガポール沖のリンガ島です。島の主峰リンガ山(1163m)の山頂部を40mほど削って港が造られ、ここから静止軌道を越えた約4万kmまでエレベーターが伸びています。
 LSEは3本のSCNT製チューブから成り、上りと下りが1本ずつのほか、あと1本は整備線で、おそらくメンテナンス用であり、同時に緊急時の脱出用でもあります。ビルの非常階段のようなものですね。
 ちなみに東京湾アクアラインには、トンネルの車道の下に整備や緊急走行、避難のための通路があるのですが、まさにこれと同じ発想です。軌道エレベーター絡みの質問で、「途中で故障したらどうするのか」とよく聞かれるのですが、懸念される安全性に、完全ではないにしろ一つの回答を与えてくれていますね。「だって、ロケットなんかに乗るのは怖いじゃない」(298頁)といったセリフもあってなかなか憎い。もっと言っちゃって下さい。



 チューブ内を昇降するのは「ケージ」と呼ばれる、全長96mの卵型をしたリニアトレイン。30階層あり、業務スペースを除き、1階層あたり30人弱の乗客を収容できます。
 ケージは気密作業の後出発、3分弱で音速を超え、平均時速は3600km。静止軌道まで約10時間で到達します。「ケージ・アテンダント」がドリンクを運ぶなど、内部のサービスや案内は現代の旅客機そのもので、1日約5000人が利用するそうです。
 チューブは半透明で外が見えるんですよ。「地上の光景がみるみる遠ざかる。轟音も振動もまったくない。どんな飛行機よりも直線的で、どんなロケットよりも優雅な上昇だ」(194頁)「体が浮いたような気がしたのは、(略)上昇したために、重力が弱まっているのだ」(203頁)「いきなり、目もくらむ白光が窓からなだれ込んだ。(略)地球の影(略)から出てしまったのだ。それが日の出として感じられている」(217頁)といった描写は、読んでいて光景が目の前に広がります。
 これだよ、これ! 私が夢見ているのは!! あああっ、乗りたい! 本当にできないかなー!(死ぬ前に。。。)

 LSE以外にもモルジブ軌道エレベーター(MSE)があるほか、東太平洋にも建造中で、LSEで宇宙へ昇ってMSEで戻るといった描写もあり、軌道エレベーターの存在が普遍化・日常化した、それでいて遠い未来でもない、私たちの時代と連続した社会を描いています。

 軌道エレベーターだけでなく、島の様相やこの時代の独特の職業などの発想も多彩に紹介されています。リンガ島は「ヒューストンや、ツールーズのように」(10頁)あらゆる産業が進出し、土地が足りなくなって、周囲にメガフロートが接続されて生活圏が拡大、島の輪郭は放射状に拡張されたそうです。またこの広大なメガフロートは鋼鉄製で、熱伝導率が高いせいで昼夜の温度差により急激な上昇・下降気流を生じさせることがあります。
 このほか、ロボットアームを使って彫刻を造る芸術「アーマート(Arm art)」や、小惑星へ航行する「ロイズ(AsteroidのRoids)」と呼ばれる職業など、独創的でかつ説得力のある設定が緻密になされており、作中に登場しない範囲の設定も行き届いているのだろうと思われます。たとえば潮の干満による、メガフロートと自然の島の高低差の変動をどう解消しているのか、といった疑問も沸くのですが、ちゃんと考えているのかも知れません。
 こうした設定が、さして無理もなく、物語の展開に巧みに織り込まれています。
 
 空へ伸びる軌道エレベーターにわずかに夕日が照り返し、海辺には薄暗くなったメガフロートが広がる南国の島の夕暮れ。。。なんてリンガ島の風景などが目に浮かぶんですよね。これは私の妄想で、文章中にこんなシーンはないのですが、そんなイメージを呼び起します。

2.ストーリーについて
 緻密な構想だけでも一見の価値はありますが、本作はハードSFではなく、未来のリアルな断面を切り取って見せようという意図もないようです。あくまで自分の仕事に打ち込む女性たちの姿が中心に描かれています。
 あらすじで紹介した1話のほかには、メガフロート沿岸で商売をしている水上タクシーの艇長、不動産業者とパートナーの生物学者、保母さん、上述のケージ・アテンダント、アーマートの彫刻家、宇宙食の変革に挑む会社員が、それぞれ主人公に据えられています。私が一番気に入ったのは、軌道エレベーターも宇宙も何の関係もない2話「港のタクシー艇長」でした。ある主人公は奮闘しながら、またある女性はゆるゆると、自分の道を進んでいます。

 もともと本作はJSEA理事の青木教授から教えていただいたもので、教授は「宇宙SF+軌道エレベーター+働きマン(仕事+女性) といった現代風のアレンジ」と述べていました。著者の小川一水氏も自身のブログで「『仕事と女性』をテーマにやってくれと言われて、そのあとに「宇宙」をくっつけて三題話にした」(http://ogawa-issui.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_216e.html)と語っており、的を得た表現だと思います。ちなみに私は深津絵里主演のドラマ「恋ノチカラ」を思い出しました。あれ好きなんだよね。

 欲を言えば、主人公の女性たちをもう少し相対化して、どのような人々の息づかいの中で生きているのかを見たかったな、と感じます。彼女たちは良くも悪くも屹立し、絶対化して描かれていて、どんな環境、社会においてもこういう人物なのであろうと感じさせます。
 軌道エレベーター特需によりある意味特区化し、様々な人種や国籍の人々でごった返しているであろうリンガ島が形づくる社会で、彼女たちは周囲の人々と相互作用したり、他者を鏡にして自分と向き合ったりしているという感じはあまりしませんでした。そのせいか、物語の中で人格的に大きな成長や変貌を遂げるキャラはいません(短編だと無理もない一面もありますが)。周囲と同質、異質な部分の対比と、その変化によって描写されるのが人の輪郭だと思っているので、この点については少し物足りない面もあります。

 さらに展開に相当無理のあるエピソードもあり、読んでいて正直、
「こんな展開ありかよう( ̄□ ̄);」とツッコミたくもなりました(軌道エレベーターとはまったく関係ないことなんですが。。。何を指しているかはお読みいただきたい)。気に入る話とそうでない話が、読者によってかなり異なる1冊でしょう。
 ですが、それでもなおこの作品群に強い好感を抱いています。当初、どうしてなのか自分でもわからなかったのですが、それは各作品に横溢する著者の自信や余裕のようなもののためではないか、と今では思っています。
 外れていたら平謝りするしかありませんが、筆致に臆病さが見えず、いささか挑発的でさえあるような気がしました。そのおかげで、珍しいアイデアを取り入れた小説にありがちな、キワモノネタに便乗しただけの薄っぺらな話になってしまうという事態に陥らずに済んでいるのかも知れません。
 ともあれ、軌道エレベーターを扱った作品で、こんな物語は今までなかった。

 最終話では、着実に宇宙へ生活圏が広がっていく様が描かれており、宇宙開拓の年代記のような印象も感じさせます。ここで軌道エレベーターを建造した企業のCEOの女性が出てくるのですが、かつての彼女も、この物語の主人公たちのような生き方してきたのかも知れません。このエピソードには、私たちの活動もいつかこんな未来につながれば、と思い重ねるところがあり感動的でした。著者をさしおいてこのようなことを言うのも僭越ですが、若い女性の読者がどんな感想を抱くのかを知りたいものです。

 自由で豊かな想像力で描かれた、軌道エレベーターの存在が当たり前の時代に生きる女性たちのお話。こんな作品がどんどん出てきてくれることを望みます。

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OEV豆知識(11) 図解その8 投射機(軌道カタパルト)

2009-06-09 11:40:15 | 軌道エレベーター豆知識

 早いものでこの「豆知識」もとうとう11回目になりました。今回は図解その8「投射機」です。投射機というのは便宜上私が勝手に呼んでいる名称に過ぎず、「カタパルト」とかでもよいかと思います。
 静止軌道部の上に描きましたが、要は一定以上の高度なら、末端を含む色んな場所に設定できます(ちなみに絵もマジックハンドのように記号化したもので、こんな単純な形にはならないでしょう)。
 すなわち、軌道エレベーター(OEV)はその構造上、質量を外宇宙へ飛ばすことのできる遠心投射機として利用できるのです。OEVを使って砲丸投げをするようなものだと考えてください。

 質量を放出する最も基本的な高度は静止軌道のちょい上、約4万7000kmだそうです。ここでOEVに固定していた物体を分離すると、その物体はOEVから(厳密には地球から)運動エネルギーをもらって飛んで行き、二度と地球には戻ってこなくなります。この速度は「第2宇宙速度」と呼ばれています。
 理論上は高度や角度の調節次第で、様々なモノをあらゆる方向へ飛ばしていくことができ、いわばつかんでいた手を離すだけで、地球重力圏を脱出する速度を得ることができます。

 この仕組みは、OEVの付随機能として非常に重要な価値を持っています。この機能を利用して、宇宙船や探査機を、基本的に自力推進なしで第2宇宙速度で射出し、月や火星などへ向かう軌道に投入する計画に利用することがすでに提案されています。
 もちろん放出後は微修正などは必要になるでしょうし、そうした制動や帰還時には推力を必要としますが、基本的には初期加速が必要はないんですね。
 この機能はOEVを実現すれば自動的に付いてくる高額特典のようなものです。低コストで地上と宇宙を往復できるだけでなく、こうした利用ができることは、OEVを建造する計り知れない意義となるのではないでしょうか。



 なお余談になりますが、OEVから投射される物体は、角運動量と呼ばれる地球の運動エネルギーを分けてもらって飛んでいきます。このため、実は投射のたびに地球の角運動量がほんの少ぉ~しずつ減っていくんですね。0.000...X秒といった数値で自転が遅くなっていく、つまり一日が長くなっていくんですが、実生活に影響があるものではないはずです(逆に宇宙船の接舷によって角運動量が増すこともあり得ます)。
 OEVとは関係なく、こうしているいま現在も、月が地球の角運動量を奪って常に地球から遠ざかっており、地球の自転速度も徐々に弱まってるんです(だから太古の地球の自転はもっと速く、月はもっと近くを回ってました)。OEVの投射はもっとエネルギーが小さいので心配はないでしょう。今だって1日は24時間より4分ばかり少ないのに、ちゃんとみんな生活してますから。

 この図解も、終点が近くなってきました。次回もよろしくお願いいたします。

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「軌道エレベーター派」の行方

2009-06-07 23:11:15 | その他の雑記
 この2日間、仕事で長距離を歩き、ヒイヒイ言っておりました。
 6月も第一週が終わり、当ホームページ(HP)も開設からひと月半経ちました。コーナー(カテゴリー)もあらかた出そろったので、ここで、このHPの構成について簡単な説明と、今後の見通しについて少々。
 「軌道エレベーター派宣言」と「早わかり」は、それぞれ1回こっきりですので見ての通り。「豆知識」はトピックごとに分けた話題を紹介しています。
 「軌道エレベーターが登場するお話」は、ようはほかの作品の人気にあやかって、このHPの客寄せをさせてもらおうという魂胆でして。。。柔らかめな、開いた文章を心がけ、「専門書・論文レビュー」と「学会」はかために、ですます調も使わずに書いています。

 もともと、私が運営委員を務める宇宙エレベーター協会(JSEA)のHP改変を機に、協会では扱いきれないこと(「軌道エレベーター」と言えないのはもちろんのこと、「私は信じてない」とか「お勧めできない」なんてJSEAでは書けんのですよ、立場上。。。)などをこちらでやってみようと思って始めました。
 ですがこれまでのところ、コンテンツの多くは、 書きためた原稿に加筆や修正を加えて掲載しています。転載に応じてJSEAの方を一部削除などもしていますが、このことは、JSEAのHPを1年前から閲覧していて、かつ当HPをご覧下さっている方ならご存知だと思います。
 これらのストックを消化した以降は、完全オリジナルのものを更新していくことになりますが、少し更新ペースは落ちるかも知れません。その代わり、軌道エレベーターに関する内外のトピック紹介などを増やす傍ら、それ以外の話題の幅も広げていきたいと思っています。

 。。。で、そろそろ地を出そうかと。もともと皮肉屋な性格なので、自由度(わがまま度?)を増して、好きなものにツッコミを入れたり毒舌を吐いたりしてみたいなあ、などと望んでいます(好きだからツッコむのです)。えてして読み物というのは、少しくらい毒がある方が楽しんでもらえたりするもので、私自身そういう方が好きなので。。。
 果たしてどういう方向に行くのか、不安な部分もあるのですが、肩に力を入れずお付き合いいただければ幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

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